街から消えたはずのパチスロ「4号機」が……浮かぶ“闇の市場” (1/3)
「過激すぎる」ことを理由に、全国の街から消えたパチスロの「4号機」。しかし違法賭博店は4号機を集客の“目玉”として店に並べ、次々と警察に摘発・押収されている。現行の5号機と一線を画す幻のパチスロ機の実態とは?
「過激すぎる」ことを理由に、平成19年に全国の街から消えた「4号機」と呼ばれる一連のパチスロ機が最近、思わぬ場所で姿を現している。繁華街にある違法賭博店が、刺激が忘れられない若者らを狙って4号機を集客の“目玉”として店に並べ、次々と警察に摘発・押収されているのだ。東京・歌舞伎町には「行列のできるパチスロ店」と呼ばれる違法店まで登場。業界関係者は「4号機は大当たりの爆発力がすごく、今でも潜在的なファンが多い」と指摘する。現行の5号機と一線を画す幻のパチスロ機の実態とは……。
2交代制、見張り……これが違法パチスロ店の実態だ
色とりどりのネオンが連なる歌舞伎町2丁目。街のシンボル的な存在だった演歌の殿堂・新宿コマ劇場(閉館)や、歌舞伎町のマンモス交番にほど近い雑居ビルの地下1階で、賭博店「レインボー」は営業していた。
5月10日午前2時ごろ。
終電が過ぎても“不夜城”は人通りが絶えない。警視庁保安課の捜査員らがレインボーに踏み込むと、17人の男たちが一心不乱にパチスロ機を打っていた。
捜査員は常習賭博の疑いで、37歳の在店責任者とホール担当の3人、見張り役の「シキテン」と呼ばれる男の計5人を現行犯逮捕した。17人の客のうち15人が釈放されたが、賭博の疑いで2人が現行犯逮捕された。
店には67台もの4号機が置いてあった。予備機も13台あり、警視庁はこの日、全国最多となる計80台を押収した。「4号機」とは特定の機種ではなく、同じシステムを持つ一連の機種を合わせた呼び名で、レインボーには「吉宗」「北斗の拳」など、往年の人気タイトル47種がそろっていたという。
警視庁保安課によると、レインボーは2月に開店。風俗店でチラシを配るなどして宣伝し、午前10時から午後8時と、午後10時から午前8時の「2交代制」で営業していた。「開店前に行列のできるパチスロ店」として業界では有名な存在だった。
昨年10月にも、レインボーから200メートルほど離れた歌舞伎町1丁目の賭博店「ひばり」を保安課が摘発。ここにも「4号機」20台が設置されていた。ほかにも1月に豊島区南池袋で31台を設置した店が摘発され、2月にも札幌・ススキノの店で36台が押収されるなど、全国で「4号機賭博」の摘発・押収が相次いでいる。
パチスロ業界の関係者によると、4号機を集客の目玉にしたこうした賭博店は、1年ほど前から全国の繁華街にじわじわと広がっているという。
捜査関係者によると、こうした店は音が外にもれないようドアなどを閉め切っており、入り口には見張りのシキテンが立っていることが多い。監視カメラをつけたり、窓をベニヤ板で覆うなどして、中の様子がばれないよう気を使っているという。
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