岩手のニュース

予防や在宅医療大切 医療関係者盛岡で集会

 岩手県内の市町村立病院、診療所の関係者らでつくる県地域医療研究会は20日、盛岡市で春季集会を開き、医師不足への対応策として、病気を減らすための予防医学や在宅医療の大切さを確認した。

 集会では訪問診療に力を入れる登米市上沼診療所の佐々木直英所長が「医者がいなけりゃ患者(病気)を減らせ」と題して特別講演した。

 佐々木所長は「来た患者を診察し、薬を出す修理工場のような医療で、患者は本当に元気に暮らせるか。医師不足、財政難の現状では病院は破綻(はたん)する」と指摘。禁煙外来の取り組みなどを挙げ、「医師だけなく、保健師など行政職員が予防医学の実践・推進者」と強調した。

 県内の医師らによる事例発表もあった。訪問診療専門のもりおか往診クリニック(盛岡市)の木村幸博院長は、在宅医療を受ける患者の肺炎治療も在宅で行っていることに触れ、「入院より自宅の方が早く治療を開始でき、治る可能性も高い」と話した。

 集会には120人余りが出席。冒頭にあいさつした会長の佐藤元美藤沢町民病院長は「危機が叫ばれる地域医療を守るには、住民を交えた議論も必要だ」と住民との連携の必要性を訴えた。


2009年06月21日日曜日

Ads by Google

△先頭に戻る

新着情報
»一覧
特集
»一覧
  • 47NEWS
  • 47CULB