下取りといえば、車や家電製品、スーツなどを対象にした量販店による販売促進策と思っていた。しかし、最近は大手スーパーやデパートで衣料品などの下取りセールが行われ、人気を集めている。
たんすの中に眠っている衣類はけっこうある。愛着もあり、ごみとして出すのは気が引ける。そんな気持ちを引き寄せたのだろう。クーポン券などがもらえるので、つい新品に手が出そうだ。店側の狙い通りということか。
近年、「インセンティブ」というカタカナ語がよく使われる。刺激策とか動機づけ、誘因などを意味する。ずばり報奨金という訳もある。今なら「父の日セール」に「中元セール」。どちらも財布のひもを緩めるインセンティブといえる。
政府の景気刺激策も、目標はいかに消費を促すか。定額給付金はどうもいまひとつのようだが、高速道路の休日料金を上限千円とする割引は「効果あり」といえよう。
申請受け付けが始まった「エコカー補助」も注目だ。環境対応車の購入者に補助金が支給され、特に新車登録から13年以上の車を廃車にすれば、最大25万円が補助される。省エネ家電の購入促進を図る「エコポイント」制度で、ポイントと交換できる商品も発表された。
ただ、いずれも元手は必要だ。どれだけインセンティブが働くか?