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「ミサワーッ!」約200人が涙の別れ

 親族や関係者に見守られ葬儀場を出る三沢光晴さんの棺を乗せた車=東京都中野区の宝仙寺
 親族や関係者に見守られ葬儀場を出る三沢光晴さんの棺を乗せた車=東京都中野区の宝仙寺

 13日の試合中に頭を強打して死亡した、プロレス団体「ノア」の社長兼選手だった三沢光晴さん(享年46)の葬儀・告別式が19日、東京都中野区の宝仙寺でしめやかに営まれた。遺族の意向で密葬となったが、小橋建太、秋山準らノアの選手に加え、佐々木健介、北斗晶ら約200人が参列し、涙で別れを告げた。また、三沢さんは年内で引退後、引退する選手の“第2の人生”のために、不動産業を営む計画を持っていたことも明らかになった。

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 三沢さんとの最後の別れは、涙で包まれた。佐々木がハンカチで目をぬぐい、両手で顔を覆った北斗の目から涙があふれる。出棺の際、泣き崩れる女性に、「ミサワーッ」と叫ぶ男性も。だれからも愛された故人を200人が涙で見送った。

 交流の広さを表すように、告別式にはノアの選手、佐々木のほか、高山善廣らレスラー仲間をはじめ、大相撲・富士ヶ根親方(元小結大善)、ダチョウ倶楽部の肥後克之と上島竜兵らが参列。ノアの百田光雄副社長は「おおらかで安らかな顔でした」と、故人をしのんだ。

 喪主の妻・真由美さん(42)に代わって、長女・楓さん(20)が「ご会葬ありがとうございました。生前は父が大変お世話になりました」とあいさつ。弔辞はなく、壇上には、三沢さんが好んだ仮面ライダーとウルトラマンのフィギュアが飾られ、棺にも納められた。

 遺影は、2000年8月に自動車レースに参加した際の緑色のレーシングスーツ姿。法名は「釋慈晴」で、出棺の際は、小橋建太、田上明、潮崎豪、小川良成、百田副社長が棺を運び、斎場には歴代の付き人だった浅子覚トレーナー、丸藤正道、鈴木鼓太郎、太田一平が同行。三沢さんの遺骨は午後3時半、長男の康真さん(17)が持ち、都内の自宅に戻った。

 三沢さんの生前の夢について、ノアの仲田龍・取締役統括本部長は、選手の引退後の受け入れ先として飲食業のほか、不動産業を営む予定だったことを明かした。三沢さんがCM出演する「ザ・リーブ」を運営する「リーヴライフ トゥエンティーワン」の協力で不動産業に進出するプランもあった。同本部長は「引き継ぎは僕がやる」と話し、計画の目標を「2年」とした。再来年春ごろには、三沢さんの夢が実現するかもしれない。

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