ぼくのなつやすみ
出典: Gamer Book
『ぼくのなつやすみ』とは、2000年06月22日にソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されたプレイステーション用ゲームソフト。制作会社は、ミレニアムキッチン。約1年後の2001年06月14日には廉価版(PlayStation the Best)も発売された。略称は「ぼくなつ」。
第5回日本ゲーム大賞ニューウェーブ賞受賞、第3回文化庁メディア芸術祭展示作品。
[編集] 盗作
この『ぼくのなつやすみ』が発売される1年前の1999年にTAKESHI SAKAI氏によって発表されたMac用のフリーソフト『サマーデイズ』と、グラフィックやBGMなどこそ大幅に違うものの、核心たるゲーム内容は見事にまで同一のものとなっている。
つまり、この『ぼくのなつやすみ』はパクリ、盗作なのである。
この『ぼくのなつやすみ』と『サマーデイズ』の場合は、他ジャンルのように1本道のシナリオがある作品ではなく、また題材もまったく同一、さらには一部イベントの進行内容まで同一であることも相まって、差別化を図る手法がグラフィックだけとなってしまっており、盗作だと言われても反論は難しい状況となっている。
ただ、『サマーデイズ』の動作環境がMacOS Classicに限定されているため、その事実を確認できる人は少なく、内容を確認せず、見た目だけで「盗作ではない」との意見を繰り広げる人物も多々見受けられる。
「『サマーデイズ』は『ファミコン文庫 はじまりの森』のパクリだろ」という意見も見受けられるが、サマーデイズの方が先に発表されており、加えて「夏休み」という題材自体は似ているものの『サマーデイズ』や『ぼくのなつやすみ』とはジャンルは異なるゲーム作品となっている。同様に「『サマーデイズ』は『どきどきポヤッチオ』のパクリだろ」という意見も見受けられるが、完全に世界観の異なる作品であり論外である。
『ぼくのなつやすみ』は『サマーデイズ』発表より早い時期から開発が開始されたものだと主張する者もおり、商標も1999年04月06日に取られており同様のコンセプト自体はあったようだ。ただ、イベント内容の一致という点については具体的な反論がなく、「似たようなコンセプト自体はあったが詳細はパクったのだろう」という意見が有力である。ちなみに『サマーデイズ』発表の約1年前の1998年10月22日には『クリスマスタイム』という冬バージョンが発表されている。
また、『ぼくのなつやすみ』のコンセプトムービーが初公開となったのは電撃PlayStationの1999年9月24日増刊号の付録CD-ROMに収録されたものであり、この時点ではまだ実体はなかったようで、やはり詳細な中身は丸パクリで確定のようである。
なお、「ぼくのなつやすみ」と「サマーデイズ」の盗作事件については、以前はWikipediaにおいても記載されていたが、編集合戦に陥ったため、現在は削除されている。その内容はWikipediaにおける同項目の2005年ごろの「履歴」及び「ノート」から確認することが出来る。
現在では検索エンジンを用いて関連作品名をキーワードに検索しても、この事件に関する話題は上位には表示されないため、ハード・業界板ですら盗作であるという事実を知るものは少ない。
なお、この件については「和解済み」との事であるが、その事実もWayback Machineのログを残すのみで公式には消滅しており、一部では恫喝が行われたのではないかという話になってしまっている。