sample
すべての固有名詞は伏字にしてあります。写真のexif情報も消してあります。
もちろん入会されれば過去のページで全部ノーカットで見られます。
両機種とも現役で売られています。どちらもまだ買えます。
12月28日 高画質デジカメ対決! |
●と▲で冬の寺を比較撮影
すでにご紹介したように私は●というデジカメに惚れ込んでしまいました。理由は何回も書きましたが「思ったように写るから」というのが最大のものでしょう。
どんな素人でも写真を写そうと思うからにはそれなりの「あ、いいな」という感動があるはずです。ところがカメラ任せではそれがなかなか表現できません。
カメラには主に
(1)オートフォーカス(ピント)
(2)オートアイリス(絞り)
(3)オートホワイト(色)
という3つの要素があります。
この3つが「出たとこ勝負」の動作をしたら撮影者の意図はまるで表現されません。メチャクチャになってしまいます。それを端的に表現する言葉が「こんな風に写っちゃった」というものです。これは「自分ではこう写そうと思ったのに、意に反してこんな風に写ってしまった」という意味です。でも素人は「キカイがそう写してしまうのだから仕方がない」というあきらめを持っています。
これを解決するとしたら一眼レフなどをマニュアルで使いこなすしか方法はありません。しかし「高い」「難しい」「大きくて重い」という「三重苦」があります。だからこそ軽薄短小のコンパクトデジカメが売れ続けるのでしょう。
こんなところに登場したのが●でした。個人的にはもともと●というのはカメラ作りが下手なメーカーだと思っていました。私は友人知人の撮影した写真でも「これはすごい」という写真と、「これはなんじゃ」という写真は必ずどこのカメラかを確認して来ました。そして●というのは間違いなく最悪に近いメーカーだという評価だったのです。価格コムなどでは間違いなく社員かサクラだと思うような書き込み、そして人気投票で常に上位にいますが・・・・。
ところが先日登場したこの●には一発でやられました。フルオートのままで、とにかく思ったように写るのです。難しいことを考える必要はなく、ただカメラを向けてシャッターを押せば超ベテランがすごい苦労をして一眼レフで撮影したような写真が写せてしまうのです。たとえば以前に公開した写真ですが、これなど恐れ入ってしまうほどです。下手をすると「空に絞りが合って、手前は全部真っ黒」とか「夕焼けにホワイトが合って、夕焼けの色が皆無」というようなおかしな写真になっていまうのが当たり前だからです。
ところで私は▲というカメラを愛用して来ました。左が▲で右が▲です。これは小さいのにマニュアルで面白く使いこなすことができ、しかもかなりの写りだったのでいろいろ写しました。しかし根本的にどうも気に入らない部分があって、最終的に両方とも手放しました。
写真略
その▲が▲というモデルになったのは知っていました。マニュアルのツマミが上に大きく出て、かなり使いやすそうです。しかし▲から▲になった時の画質進歩、そして▲という会社の頑固な体質を考えるとどうもすばらしいものとは思えず、また●を入手したのでそちらを使用するのに忙しくて今日まで試す機会がありませんでした。
前置きが長くなりましたが、私が「●がいいよ」と言っていたにもかかわらず、▲を購入した特別会員がいるのです。
先日この人と一緒に○○○に行きました。彼が▲を持って来たので早速それを借りて、●と同じようなアングルで撮影しましたのでお目にかけます。左が▲で右が●です。
写真略
残念ながらこの時メモリーカードの予備を持っていなかったので1枚のカードを●から出して▲に入れ、また出して●に入れ・・・・ということを繰り返しました。まことに面倒でしたし、さらに厳密に同じアングルにもできませんでしたが一応同じような感じで写して来ましたのでご覧ください。(帰りに近くにジャマダ電機があったことを知り、メモリーを買えばよかったと反省・・・)
当然ながらどちらもサイズを小さくしている以外はそのままです。横のサイズを900ピクセルで揃えましたが●は3対2で▲は4対3です。縦長に感じるのは仕方ありません。両方ともJPEG撮影で最大画面、画質も最高にしてPモードで写しています。
それではスタートです。●です。
▲です。
次はお寺でお参りする時に鳴らす「カン、カン」という鐘(鈴に近い)です。これは「鰐口」(わにぐち)といいます。
●です。
▲です。
寺の庭にあった塔です。●です。この抜けるような青い空、瓦のホワイトバランスなどコンパクトデジカメというよりは一眼レフに近いものがあります。
▲です。ちなみにこの「あっさりとした色」「飛んだような絞り」「褐色になる現象」が嫌いで私は▲を止めました。▲になっても直っていませんね。▲のせいだろうと思います。
今度は日陰の再現性を見ます。お経を唱えながら回す石です。●です。
▲
日向と日陰が混在しているシーンです。●。
▲。
順光のシーン。まず●からです。
この写真が歪んでいるように見えるのは広角のせいもありますが、実際にこの寺の門が道路のカーブにあるからです。実に階調も色もピュアです。99%の人を満足させるだけの説得力があります。
▲です。
南天です。●。
▲です。
比較はここまででいいでしょう。あとは余談みたいなものです。なおここからの写真は全部▲なので汚いです。
昼食は偉そうな構えの本格的そうなうどん屋にしました。右のほうに看板が見えます。
ここに店名の由来などが書かれていて、ますます偉そう。
もちろん手打ちうどんの店なのですが、2種類あるツユが両方とも肉なので「あっさりしたうどんはないのか」というと「天ぷらうどんなどいかがでしょう」というので、それを頼んだら出て来たのがこれ!
がーん!高速のパーキングでもなければお目にかかれない冷凍の天ぷらです!
頭に来たので主人を呼びつけ「これは何だ」と談判しましたが志が低いので話が通じません。「当店は肉うどんの店なので・・・」ということでした。
こんな天ぷらから石油のような油が流出してきますからただちに盆の上に捨てました。もちろんこのまま返しました。
まずそうに写っているのは使用したカメラのせいです。2台のうちのどちらとは書きませんが、このカメラはストロボ撮影もあまり得意ではないですね。上の写真と同じ被写体を同じカメラで写したものとは思えないくらい食器とツユの色が違います。
でもうどんは確かに手打ちで、ソコソコでした。
なお「諸般の事情」とかでこの店は年末に閉店しました。そうだろうなー。メニューに載せている以上、肉うどんでなくても全力投球すべきでしょう。それができないならメニューから削除すべきです。
カメラの話に戻りますが、●はやはり今のところ私の知る範囲において最強のコンパクトデジカメだという感を強くしました。その映像は厳密に言えば本物ではないかもしれませんけれど、「このように写ってほしい」とカメラマンが求めているものは間違いなく写してしまうパワーを持っていると思います。