検索オプション


ここから本文です

西松事件公判 「小沢先生の歓心買うため」西松建設前社長

6月19日22時54分配信 産経新聞

 「小沢先生の歓心を買い、実績を挙げるために違法な献金を行っていた」−。東京地裁で19日に開かれた小沢一郎民主党代表代行側への違法献金事件の公判で、検察側は西松建設前社長、国沢幹雄被告(70)の供述調書を読み上げ、国沢被告が違法献金を繰り返した経緯を明らかにした。午後まで続いた公判で、別の関係者調書も次々と読みあげ、小沢氏側と西松の癒着構造を浮かび上がらせた検察側。一方、国沢被告は早期の判決を得るためか、淡々と模範解答に終始していた。

 午前10時前に東京地裁に姿をみせた国沢被告は法廷に入ると、山口雅高裁判長に軽く頭を下げ、被告人席についた。起訴状朗読の間もほとんど表情を変えず、消え入るような声で「間違いありません」と起訴内容を認めると、無表情のままで検察官による冒頭陳述に耳を傾けた。

 逮捕前のマスコミ取材に、「悪いことは何もしていない」と強弁した姿とは別人のよう。午後の被告人質問ではこもった声で「会社のためになると思った」と動機を直接口にした。

 「規範意識が希薄だった。法を犯してまでやるべきではなかった」「ほかのゼネコンも大なり小なり行っており、競争に勝つための必要悪だと思っていた。なぜ談合をなくす努力をしなかったのか、不徳の致すところ」と模範解答を繰り返した。無表情のままではあったが、実績と違法行為の間で葛藤(かつとう)する“企業人”としての側面ものぞかせた。

 「岩手県、秋田県では小沢事務所に逆らって本命を決めることができなかった」とする東北の建設業者の調書を読み上げるなど、粛々と小沢事務所の影響力を指摘していく検察官。

 小沢氏の公設第1秘書、大久保隆規被告(48)が平成18年、業績悪化を理由に西松の担当者から献金の打ち切りを伝えられた際、「私は『業績が改善されたら、小沢へのご支援をお願いします』と言いました」などと、ダミーの認識を裏付けると受け取れる供述をした調書が読み上げられたときも、国沢被告は淡々としたままだった。

【関連:西松事件】
■西松事件初公判■全詳細
小沢氏秘書の弁護人が「狙い撃ちは明らか」と大反論
西松事件 小沢氏、二階両氏「周辺」捜査続く
振りかざす「小沢威光」 西松建設、受注増ごり押し
西松事件公判で国沢被告に禁固1年6月求刑

最終更新:6月19日22時54分

産経新聞

 

この話題に関するブログ 1件

主なニュースサイトで 小沢一郎 の記事を読む

ブログパーツ

国内トピックス

nikkeiBPnet on Yahoo!ニュース