昔々2005年6月1日、私はフランスギクのお話というエントリを書きました。
その時の写真がこちら。

「かわいいお花なので作業員が刈り残しちゃう状態」のフランスギクが印象的ですね。
4年たった今、あのフランスギク、どうしちゃったでしょうね?
その答えがここに。

反対側からの撮影です。(ごめん撮影方向間違えた)
なんと増えてます。地味に。
「地味に増えてるくらいなら大して自然環境に影響ないじゃん。」
と思ったアナタ、次の画像をご覧ください。ここから数十m先の同じ道路沿いです。

んぎゃー!増えてるー!
と、なぜ古いエントリを掘り起こしてきたかと言いますと……
うちの研究所の駐車場にフランスギクが大量発生したんです。
研究所の敷地内には在来種のエゾタンポポが自生しています。
最近減少傾向にある日本のタンポポです。
影響を考慮して、やむなくフランスギクを抜きました。
その発生の仕方がハンパなかったんです。もうね、ボワァっと。どこかのお庭の子がエスケープして生えたようなレベルじゃありませんでした。
(実は、駐車場内にはツルニチニチソウまで勝手に生えていました……。)
そこで、今のフランスギクがどれくらいの範囲で生息しているか見て回ったんです。おかげで昼休みが終わりましたが。
でも、収穫ありました。
研究所出てすぐのところがこれ、

見事に「かわいいから残されてる」状態。
ま、まあ少な目よね、と思った矢先の向かい側駐車場がこちら。

ところどころ、でもまんべんなく……。
種が飛んだんでしょうか?誰かが種をまいたのでしょうか?
種をまいたのなら困った話です。が、種が飛んで自然に増えているのならもっと深刻です。
空き地にだって、もともと在来の植物がちゃんと生えていたのです。花が地味だから気づかないだけです。もちろん他の外来種もたくさん入り込んで来ています。でも、こうやって人為的に種をまけば外来種の移入とその影響が加速します。
さらに多いパターンがこれ。

家と家の間とか、角とかに生えています。お互いの家が「お隣さんのかも?」と遠慮して残されていきます。
もうね……ホント「いまこそ日本共産党」なのかもね(違
さて、話戻って最初の道路のお話。
あの道は私の通勤経路なのですが、自然が多く残されていて、夜間通ると、リスやキツネやウサギが横断する事もあります。(タヌキじゃないんだよ)
両脇には、ヤナギやクルミの仲間やホオノキなどの雑多な樹種が生い茂っており、路肩には昨年までササユリがありました。
路肩のフランスギク、ひょっとして人が種まいたもんじゃなくて勝手に増えてるんじゃないかな、と私も思いましたが、その道路沿いの地蔵堂がこちら。

どう見ても、人が種まいてます……。
じゃあ、抜いて除去すれば良いのでは、と思うかも知れません。
それもアリかも知れませんが、やり方を間違えると大変な事になります。
逆に従来の自然環境に、さらに悪影響を与える可能性もあるのです。
詳しくは以下のエントリを参照してください。
伊吹山ネイチャーネットワークのホームページ
http://www.digitalsolution.co.jp/ibuki/
より、以下、
フランスギク除去作業を憂う 伊吹山で起こった絶滅危惧種の受難
内容をかいつまむと、外来種であるフランスギクの除去作業を一部団体が勝手に行ったため、絶滅危惧種にダメージが与えられ、さらにそれがいい加減な方法だったため、フランスギクの方は新たな芽生えが確認されると言う皮肉な状況に陥ったわけです。
外来種の調査も行われていたようで、それもかく乱されることとなったそうです。
フランスギクが丈夫で様々な所で生育できるからこそ起こった悲劇かと思います。
(フランスギクが在来種の生息域を奪っている事に違いはありません。念のため。)
このように、従来の自然環境が残されているところにフランスギクが入り込んだら、今度は抜く事さえ困難になる場合があるのです。
喩えが悪いのですが、今までは手術できたガンが手術しようのない部位にまで転移したようなものです。それを除去しようとしても本体が衰弱するばかりでガンの方は再発するから、手術しないだけなのです。
以前にも書きましたがもう一度書いておきます。
種をまいたまま管理しないと言う事は、野良猫に餌だけ与えてフンの始末も何もしない行為と同じ、マナー違反です。
それどころか、人の管理下を離れて飛び散った種子は、日本の自然環境を痛めつけます。エコロジーの面から見ても、非常に大きい環境負荷を与える恐れがあるのです。一度起こればその影響は深刻です。
頼みます、せめてもうこれ以上は種をまかないでください。
興味を持ってくださった方がいましたら、過去のエントリもどうぞ。
花ゲリラのお話
かわいいフランスギク(マーガレット)
外来種が増える位どうってことなくね?と疑問に思われたら、こちらも。
外来種の何が問題か?(世界的な種の均一化とは?)
その時の写真がこちら。
「かわいいお花なので作業員が刈り残しちゃう状態」のフランスギクが印象的ですね。
4年たった今、あのフランスギク、どうしちゃったでしょうね?
その答えがここに。
反対側からの撮影です。(ごめん撮影方向間違えた)
なんと増えてます。地味に。
「地味に増えてるくらいなら大して自然環境に影響ないじゃん。」
と思ったアナタ、次の画像をご覧ください。ここから数十m先の同じ道路沿いです。
んぎゃー!増えてるー!
と、なぜ古いエントリを掘り起こしてきたかと言いますと……
うちの研究所の駐車場にフランスギクが大量発生したんです。
研究所の敷地内には在来種のエゾタンポポが自生しています。
最近減少傾向にある日本のタンポポです。
影響を考慮して、やむなくフランスギクを抜きました。
その発生の仕方がハンパなかったんです。もうね、ボワァっと。どこかのお庭の子がエスケープして生えたようなレベルじゃありませんでした。
(実は、駐車場内にはツルニチニチソウまで勝手に生えていました……。)
そこで、今のフランスギクがどれくらいの範囲で生息しているか見て回ったんです。おかげで昼休みが終わりましたが。
でも、収穫ありました。
研究所出てすぐのところがこれ、
見事に「かわいいから残されてる」状態。
ま、まあ少な目よね、と思った矢先の向かい側駐車場がこちら。
ところどころ、でもまんべんなく……。
種が飛んだんでしょうか?誰かが種をまいたのでしょうか?
種をまいたのなら困った話です。が、種が飛んで自然に増えているのならもっと深刻です。
空き地にだって、もともと在来の植物がちゃんと生えていたのです。花が地味だから気づかないだけです。もちろん他の外来種もたくさん入り込んで来ています。でも、こうやって人為的に種をまけば外来種の移入とその影響が加速します。
さらに多いパターンがこれ。
家と家の間とか、角とかに生えています。お互いの家が「お隣さんのかも?」と遠慮して残されていきます。
もうね……ホント「いまこそ日本共産党」なのかもね(違
さて、話戻って最初の道路のお話。
あの道は私の通勤経路なのですが、自然が多く残されていて、夜間通ると、リスやキツネやウサギが横断する事もあります。(タヌキじゃないんだよ)
両脇には、ヤナギやクルミの仲間やホオノキなどの雑多な樹種が生い茂っており、路肩には昨年までササユリがありました。
路肩のフランスギク、ひょっとして人が種まいたもんじゃなくて勝手に増えてるんじゃないかな、と私も思いましたが、その道路沿いの地蔵堂がこちら。
どう見ても、人が種まいてます……。
じゃあ、抜いて除去すれば良いのでは、と思うかも知れません。
それもアリかも知れませんが、やり方を間違えると大変な事になります。
逆に従来の自然環境に、さらに悪影響を与える可能性もあるのです。
詳しくは以下のエントリを参照してください。
伊吹山ネイチャーネットワークのホームページ
http://www.digitalsolution.co.jp/ibuki/
より、以下、
フランスギク除去作業を憂う 伊吹山で起こった絶滅危惧種の受難
内容をかいつまむと、外来種であるフランスギクの除去作業を一部団体が勝手に行ったため、絶滅危惧種にダメージが与えられ、さらにそれがいい加減な方法だったため、フランスギクの方は新たな芽生えが確認されると言う皮肉な状況に陥ったわけです。
外来種の調査も行われていたようで、それもかく乱されることとなったそうです。
フランスギクが丈夫で様々な所で生育できるからこそ起こった悲劇かと思います。
(フランスギクが在来種の生息域を奪っている事に違いはありません。念のため。)
このように、従来の自然環境が残されているところにフランスギクが入り込んだら、今度は抜く事さえ困難になる場合があるのです。
喩えが悪いのですが、今までは手術できたガンが手術しようのない部位にまで転移したようなものです。それを除去しようとしても本体が衰弱するばかりでガンの方は再発するから、手術しないだけなのです。
以前にも書きましたがもう一度書いておきます。
種をまいたまま管理しないと言う事は、野良猫に餌だけ与えてフンの始末も何もしない行為と同じ、マナー違反です。
それどころか、人の管理下を離れて飛び散った種子は、日本の自然環境を痛めつけます。エコロジーの面から見ても、非常に大きい環境負荷を与える恐れがあるのです。一度起こればその影響は深刻です。
頼みます、せめてもうこれ以上は種をまかないでください。
興味を持ってくださった方がいましたら、過去のエントリもどうぞ。
花ゲリラのお話
かわいいフランスギク(マーガレット)
外来種が増える位どうってことなくね?と疑問に思われたら、こちらも。
外来種の何が問題か?(世界的な種の均一化とは?)