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2009年6月19日(金) 19:15 |
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地道な取り組み続くサワラの育成放流
瀬戸内の春を代表する魚サワラの漁獲量を増やそうと、人工ふ化させたサワラの稚魚の放流が瀬戸内市牛窓町で行われました。 毎年続けられている取り組みですが、その成果は出ているのでしょうか。
体長70ミリまで成長した、ふ化後約1ヶ月のサワラの稚魚。瀬戸内市牛窓町の岡山県栽培漁業センターで育てられたサワラの稚魚の放流が行われました。 サワラの漁獲量を増やそうと、岡山や香川では人工授精したサワラをふ化させて、一定の大きさまで育てた稚魚を放流する取り組みを続けています。 今年、岡山県栽培漁業センターが放流したのは約1万7千尾。 サワラは食欲旺盛で餌が無ければ共食いを始めるなど、他の魚より育てるのが難しいと言います。 センターではサワラのほかにオニオコゼやガザミなどを育てています。漁獲量が安定したため、ヒラメの育成は去年で終了するなど、その取り組みは成果が出ています。 人工ふ化させたサワラは、頭の骨の一部を特殊な色素で染めていることから、天然のサワラと区別ができます。 昨年の調査では瀬戸内海で捕獲されたサワラのうち、約20パーセントが放流されたサワラでした。 生きた餌しか食べないことから、他の魚に比べ生産コストが割高になるなど課題も残すサワラの育成放流ですが、瀬戸内のサワラ漁のかつての賑わいを取り戻すため地道な取り組みが続きます。
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