2009年6月19日(金)「しんぶん赤旗」

高齢者福祉で提言

医療費無料化・特養増設1万人分

共産党都委


 日本共産党東京都委員会は18日、高齢者への経済支援や介護施設不足解消を盛り込んだ提言「高齢者福祉にあらためて光をあてて、拡充を」を発表しました。75歳以上の医療費無料化や、3年間で1万人分の特別養護老人ホーム増設など15項目の政策を示しています。

 提言は「高齢者への経済的支援を強化し、社会参加をひろげます」「住みなれた地域でくらせるよう老人ホームや高齢者住宅をふやします」「財源はあります」の3章で構成。「みなさんいかがお過ごしでしょうか。最近、腹の立つことや先行き心配になることが多すぎると思いませんか」と切り出し「こんなときこそ、住民のくらし・福祉をまもる地方自治体の役割が大事」と強調しています。

 また寝たきり高齢者への月5万5000円の老人福祉手当や老人医療費助成(マル福)の廃止、シルバーパス全面有料化など全国に先駆けて都が実施した福祉施策を石原都政が壊してきたと批判。東京の財政支出に占める老人福祉費の割合が99年の全国2位から最近は2年続けて最下位に転落し、1人当たりの老人福祉費も1999年の13万円から07年に8万円になったとして「『福祉の東京』をとりもどすことを、お約束します」としています。

 財源について都の予算はスウェーデンの国家予算に匹敵することやオリンピック準備基金の3千億円を含めすぐに使えるためこみ金が1兆6千億円もあることを示し、石原都政が財政力を新銀行東京の失敗の穴埋めに使い1メートル1億円の巨大な高速道路建設につぎ込もうとしていることから「東京にはお金がないのではありません。『福祉の心』がないのです」と告発しています。


提言の15項目

▽75歳以上の医療費を無料に
▽国民健康保険料、介護保険料を値下げする
▽国に年金制度の充実を求める
▽無年金・低年金の人への「生活応援手当」を実施する
▽シルバーパスの費用負担を軽減し、多摩モノレールも対象に
▽コミュニティー・バスの路線をふやす
▽歩道と自転車専用レーンの整備をすすめる
▽高齢者の地域活動やサークル活動への補助を実施する
▽特別養護老人ホーム、老人保健施設を増設する
▽(特養ホームの)個室料補助を実施し費用負担を軽減する
▽特別養護老人ホームへの「人件費補助」を実施する
▽認知症高齢者のグループホームをふやし「家賃補助」を実施する
▽長期入院ができる療養病床をふやす
▽低家賃の高齢者住宅をふやす
▽孤独死ゼロをめざす


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