役所広司の初監督映画「ガマの油」は“我が子”のよう!
ガマの油売りが語るユーモラスな“生死”を題材に、大切な人の死から立ち直っていく人々の姿を描いた心温まるファンタジー「ガマの油」。本作で瑛太扮する息子・拓也を亡くした父親・拓郎役で主演だけでなく、原案、初監督を務める俳優・役所広司。今回はそんな彼に作品の魅力はもちろん、俳優・監督としての姿勢について、直撃インタビューしてきました!
─今回、「ガマの油」で監督デビューをされましたが、何がきっかけになったんでしょうか?
「実は以前から、映画全体の責任を背負って仕事をしている監督の姿はやっぱりカッコいいなと思っていました。それで40歳を過ぎてから“いいスタッフとキャストが集まれば、僕なんかでも(映画を)作れるのかなぁ”って漠然と思い始めて。今回は脚本作りから参加していて、途中でスタッフに “監督もやってみませんか?”って言われたんです。“僕が監督をやって、本当に映画は完成するんだろうか”って半信半疑な気持ちでしたけど、どんどん話は進んでいき、監督をやる覚悟が生まれました」
─脚本作りから参加していたということは“ガマの油売り”の話を題材にしようという思いは、ずっとあったんですか?
「脚本家のうららさんが映画のベースとなる“愛する人の死から人が立ち直っていく”というお話を書いていらっしゃったんです。そこに、僕が子どものころに"生命の話"をしてくれたガマの油売りのおじさんを登場させて“生命は永遠につながっていて、ご先祖さまが生きている僕らを導いてくれているのかもしれない”ということを描くことによって、人が大切な人を亡くした悲しみを突き破るエネルギーになればいいなと思って」
─役所さんが幼いころに聞いた、ガマの油売りの話はどんなものだったんですか?
「"先祖は大事にしなさい""仏壇はキレイにしなさい"って言われました。だから幼いころの僕も、言われたとおりにしてみましたね。当時の僕にとって仏壇は怖いものというイメージがあったんです、引き出しを開けようものなら、どこかに連れ去られるんじゃないかって(笑)。でも、ガマの油売りのおじさんに"人の生命には限りがあるんだよ"って言われて、いつかは自分の母親も父親も死んじゃうんだなって理解した時に、仏壇はこの世とあの世の人々をつなぐものなんだって前向きに思えたんです」
─そんなご自身の思いがたっぷり詰まった作品を主演だけでなく、監督も務めるとなるとかなり大変だったのでは?
「そうですね。メリットは自分もこれまで悩みながら演技をやっていきているので、俳優にとってどんな環境が仕事をしやすいのかということを考えられることです。のびのびとお芝居をしてもらえる環境作りが俳優でもある僕に唯一できることでした。デメリットは自分の出演シーンの本番は監督が不在で、ほかのスタッフに負担をかけているということですね。スタッフは監督の分も本番をジッと注意をして見なくちゃいけないわけですから。だけど、僕はスタッフのことをすごく信頼していましたし、自分が演じてみた感覚を信じて、自分でOKを出していました。自分の出演シーンばっかり、撮り直しはできないですから(笑)」
─監督として自分の演技にOK、NGを出すというのはなかなかシビアな作業ですよね。
「そうなんです。モニターで自分の演技を見ても、よくわからなくて(苦笑)。それに微妙な動きはモニターだとわからないので、モニターを基準にお芝居を作っていくのはマズイなと思いましたね。普段、俳優として出演している時はモニターをほとんど見ません、後悔してしまうので(笑)。だけど、今回は監督としてちゃんとチェックして、編集作業でもイヤというくらいに自分の顔を見て…俳優人生でこんなに自分の顔を見たのは初めてです(笑)」
─そのぶん、自分自身のことを見直す機会になったのでは?
「そうですね。自分の出演した映画は完成しても1回くらいしか観ないので(笑)。今回みたいに監督として客観的に自分の演技を見ていたおかげか、演技に対する善し悪しの判断基準がすごく広がったように思えます」
─改めて学ぶことも多かった作品だと思いますが、役所さんにとって本作はどんな存在ですか?
「自分を含め、この映画に参加したみんなで生み出した“我が子”のような作品ですね。個性的な子で、時にいじめられることもあるだろうけれど、いろんな人にかわいがっていただきたいです。いい友達を作って、元気に一人歩きしてほしい…今の心境はまさに親心です」
「ガマの油」
監督・原案・出演:役所広司 出演:瑛太 澤屋敷純一 二階堂ふみ 八千草薫 益岡 徹 小林聡美ほか('08ファントム・フィルム)上映時間:131分
※梅田ブルク7ほかにて公開中
【関西ウォーカー】
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