岩手17歳殺害:指名手配納得できぬ 家族ら救済申し立て

2009年6月19日 21時35分 更新:6月19日 22時23分

 岩手県川井村の小川で08年7月、宮城県栗原市の佐藤梢さん(当時17歳)の遺体が見つかった事件で、殺人容疑で指名手配されている小原勝幸容疑者(29)の家族ら7人が19日、「殺人犯と断定した指名手配は納得できない」として日本弁護士連合会に人権救済を申し立てた。岩手県警に対し、手配や捜査特別報奨金の広告中止などを求めている。

 申立書は、県警が小原容疑者を殺人犯と決めつけた捜査で容疑者と家族らの名誉を損なっていると主張。▽遺体の死体検案書に記された殺害時間帯は、小原容疑者のアリバイを証明する目撃証言が存在する▽小原容疑者が佐藤さんを殺害する動機が不明--などとして「真犯人が野放しになっている可能性が高い」と指摘した。代理人の清水勉弁護士は「日弁連に関係者の事情聴取をしてもらいたい」と話した。

 小原容疑者の家族と佐藤さんの遺族は5月にも、県警と県公安委員会に対し、事件に関する情報提供書を提出している。県警宮古署捜査本部は現在も51人態勢で小原容疑者の追跡捜査中で、中屋敷修二・捜査1課次長は「(申立書の)内容や事実関係は把握していないので、コメントはできない」と話した。【臺宏士、狩野智彦】

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