(cache) 太宰治16歳青中時代の写真発見／Ｗｅｂ東奥・ニュース20090615131139

2009年6月15日(月)

太宰治16歳青中時代の写真発見

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　作家太宰治を青森中学時代に撮影した未公開写真が見つかり、15日、五所川原市教育委員会が公表した。撮影場所は不明だが、太宰が青森中学3年の時のものとみられ、1年に入学した実弟礼治とともに北郡出身者の集まり「青森中学北郷会」の面々と記念写真に納まっている。

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　写真は青森市新城平岡、田村則子さん(66)が、五所川原市の開業医だった父、山口清次郎さんの遺品から見つけた。山口さんは北郷会の中心メンバーだったとみられ、記念写真では最前列中央に着物姿で写っている。前から2列目の左端で腕組みをしているのが太宰で、太宰から1人おいて、腕組みをしているのが弟の礼治。

　太宰研究で知られる同市教委の木下巽教育長は、太宰の作品などの記述に基づき、今年4月、弘前大学付属図書館が発表した青森中学4年の写真の前年の1926（昭和元）年、太宰が16歳の時の撮影とみている。弘前大付属図書館の写真にも写っている、青森中学の「優等生バッジ」がしっかりと左胸に輝いている。

　弟の礼治は太宰の3歳年下だが、太宰が金木尋常小学校を卒業後、1年間、明治高等小学校に入学したため、青森中学では学年が2年違いになったとみられる。当時、2人は青森市内に下宿し、ともに青森中学に通っていた。

　太宰の長女津島園子さんも写真で父と叔父を確認し、「今年は（太宰関係の）写真がいっぱい出てきますね」と話したという。

　田村さんは「生前、父はよくアルバムを開き、『これが津島修治（太宰）、こっちが弟の礼治』と話していた」と振り返った。木下教育長は「青森中学時代に撮影した太宰の公的な写真は珍しいのではないか」と話している。

　同市教委は現在、立佞武多（たちねぷた）の館で開かれている「太宰治生誕百年記念特別展」で写真を公開する。

※写真＝青森高校の前身である県立青森中学校在学中の集合写真に納まる太宰治（前から2列目の左端）。同列左から3人目は弟の礼治（青森市の田村則子さん提供）。太宰治の写真を拡大（写真下）

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