“失パイダーマン”コスプレ泥、着替え中御用 (2/2ページ)

　今回、飯塚署に逮捕されたのは福岡県飯塚市伊岐須の無職、藤沢鉄也容疑者（２７）。スパイダーマンといえば、ビルからビルへと飛び回る正義のヒーローだが、こちらは平屋に侵入。そこまでの高度な“技”はない「なんちゃってスパイダーマン」だった。

　飯塚署によると、藤沢容疑者は１７日午前１０時２０分ごろ、黒の覆面に女性用競泳水着、黒タイツ、腕にはピンクのアームウォーマーのいで立ちで、男性宅に侵入した。

　男性が帰宅すると、どう見ても不審な身長１メートル８０を超えるスパイダーマンの姿。その瞬間、スパイダーマンは何も取らずに猛然とダッシュで逃走した。

　男性はすぐに、「スパイダーマンが家から逃げた」と１１０番通報。同市内では５月末からスパイダーマンのような格好をした不審者情報があり、同署内で、藤沢容疑者は「怪盗スパイダーマン」と呼ばれていた。通報があった際、同署員は「ついにヤツが出た」と思ったそう。

　駆けつけた捜査員が、男性宅近くで、藤沢容疑者が運転する軽乗用車を発見、追跡した。現場から約５キロ離れた路上で、警官が軽乗用車を止め職務質問。首から下は、犯行時のままの姿だったという。その際、藤沢容疑者は、車中でアームウォーマーを脱ごうと必死にもがいていた。

　軽乗用車からは、スパイダーマンの衣装を模した黒い衣装や、顔全体を覆うマスクが見つかったため、同署に連行。署内で容疑を認めた。

　藤沢容疑者は、同署の調べに「衣装を着ると快感だった」などと供述しているという。同署員は「昼間にこんな格好をして…。捕まりたいのかねぇ！？」とあきれた様子でコメント。余罪を追及する方針という。