昨日はブログを書いた後も、読書欲が治まらずにもう一冊読破したのでした。
『博士の愛した数式』。誰もがご存知の作品ですよね。
随分前に中古屋さんで100円で購入した後、放置した儘だったのですが、やっと手を付けました。
作者の小川洋子さんの作品では以前
『ブラフマンの埋葬』を読んで、凄く好きだったので、映画化したヒット作で在ると云うのを抜きにしても読んでみたかったのでした。
そして期待通りの素敵なお話でした。
数学も野球も大嫌いな私が、其の二つを軸にして繰り広げられるお話を楽しめるだなんて。
作者さんの才能や技術は本当に素晴らしいものだと思います。
言葉のひとつひとつがとても綺麗で、重みが在るのに重苦しくはなくて、一気に読めて仕舞いました。
又、主人公と息子と博士の関係が、何処となく現在の私を取り巻く環境と似通って居て。
余計に世界に引き込まれました。
多方の内容紹介で此のお話をラブストーリーだと解説なさって居るのを見て、成る程と思いました。
生まれてから一度も男性に頼ると云うことの適わなかった主人公が初めて出逢った、自分を決して裏切ることのない男性が博士だったのですものね。
初めは息子と博士を二人きりで留守番させることさえ心配して居た主人公が、後半では雷の鳴る不安な夜に、博士の"思いがけず広い背中"の袖口をしっかりと握って居るんですもの。
恋愛的な描写はないにせよ、矢張り此れもひとつのラブストーリーの形なのでしょう。
書きたいことは沢山在るのですが、文章力が追い付かず、上手く表現出来ないので此の辺で止めて置きます(笑)
今日は何をして一日を潰しましょうか・・・