
先日読んだのですけれど、アップして居りませんでした・・・
此のブログでは最早お馴染みの、田口ランディさんの
『ソウルズ』。
恐らく此れが一番新しいランディ作品なのではないでしょうか?
掌編小説集で、20〜30頁程の短いお話が10話収録されて居ます。
内容は其々ですが、タイトルの通り、根底には"魂"と云うキーワードが置かれて居ます。
何だか良い意味で、肩の力の抜けた作品だな、と云うのが素直な感想です。
ランディさんの作品と言えば、
『コンセント』に続く三部作にせよ
『富士山』にせよ、本当に重い課題を描いた、気の抜けない、或る種の緊張感の漂う作品が多かった様に思うのですけれど、此の一冊は一つ一つのお話が短いことも有ってか、とてもさらりと読める仕様に為って居ります。
とは言え、ランディさんの得意とする分野(精神的な世界やシャーマン、終末医療、広島、沖縄等々)に関してはガッツリと描かれて居ります。
ランディさんには興味が有るけれど、行き成り重い内容のものはちょっと・・・と云う方にお勧めの一冊です。
彼女の作品を読む度に、ご自身の経験を最大限に生かした物語を書く方だなぁと思います。
小説とエッセイの境が非常に薄い作家さんだと、強く感じるのです。