●産経新聞配信記事 産経新聞は17日7時58分
<郵便不正 「民主議員が口利き」 倉沢容疑者 厚労省部長に電話で>という見出しで次の記事を配信した。
「障害者団体向け割引郵便制度の悪用をめぐる虚偽有印公文書作成事件で、「凛(りん)の会」の障害者団体証明書の発行について、同会主要メンバーの倉沢邦夫容疑者(73)が大阪地検特捜部の調べに対し「民主党国会議員の事務所から目の前で厚生労働省の幹部に電話をかけてもらった」と供述していることが16日、関係者への取材で分かった。倉沢容疑者はこの議員の元秘書で、議員の“威光”で証明書を得ようとしたとみられる。
特捜部は同日、この議員から電話を受け、当時、障害保健福祉部企画課長だった雇用均等・児童家庭局長、村木厚子容疑者(53)=大臣官房付に異動=に対応を指示したと任意の聴取に対し証言している元同部長(退職)の東京都江戸川区の自宅などを捜索した。一連の容疑を裏付けるのが目的とみられる。
産経新聞の取材に、この議員の事務所は「そのような事実はなく、倉沢容疑者が陳情のために事務所に来たこともない」と全面的に否定している。
関係者によると、倉沢容疑者らは地検の調べに「最初から金儲けのために団体を設立し、民主党国会議員に口利きを頼むつもりだった」とも供述。平成15年10月に団体を立ち上げ、16年2月には、この国会議員に口利きを依頼したという。
当日は、議員会館の事務所を訪問した倉沢容疑者らが、議員に「障害者団体を立ち上げたので厚労省の認可がほしい」と持ちかけた。議員は元部長にその場で電話し「凛の会という団体が証明書の申請に行くのでよろしく頼む」と依頼したという。
一方、元部長は特捜部の任意の聴取に、国会議員から依頼を受けたころは「障害者自立支援法案」の準備期間で「国会対策の一環という意味合いもあった」との趣旨の供述をしているという。
●本誌編集長のコメント「この事件は倉沢容疑者が民主党議員Aと厚労省幹部の関係から推し量り、同議員が口を利けば厚労省幹部は拒めず、従うと計算して進めた極めて悪質な事案だ。民主党国会議員Aは障害者団体の実態のない「凛の会」に「凛の会という団体が証明書の申請に行くのでよろしく頼む」と依頼したという。こんな電話がかけられる議員は閣僚経験者でなければできない。このAk電話がきっかけとなって虚偽有印公文書作成事件は起こった。
だから、法律的には難しい問題点はあろうが、この事件は倉沢容疑者、民主党国会議員、厚労省障害保健福祉部長、村木厚子容疑者、上村勉容疑者は虚偽有印公文書作成事件について連帯して責任を問われなければおかしい事案だ」