BGP by Cisco - Basic -



 BGP 基本コンフィグレーション

 先ず、グローバルコンフィグでBGPを有効にしてAS番号( EIGRPのASと意味が異なる )を指定します。
 BGPプロセスはEIGRPやOSPFとは異なり、1つのルータで1つのプロセスしか有効にできません。


 
Cisco(config)# router bgp 65000


 次に、ピアルータを指定します。router bgpで定義したAS番号と同じ番号をネイバーで指定すれば
 IBGP接続を意味して、異なるものを指定すればEBGP接続を意味します。ここでは、100.1.1.1/24
 のIBGPネイバー( AS65000 )と、200.1.1.1/24のEBGPネイバー( AS100 )を指定した例となります。


 
Cisco(config-router)# neighbor 100.1.1.1 remote-as 65000
 Cisco(config-router)# neighbor 200.1.1.1 remote-as 100


 次に、IBGPでフルメッシュ化されたトランジットASか、スタブASではBGP同期規則を無効にします。


 
Cisco(config-router)# no synchronization


 以上の設定により、トランジットASではBGPの経路情報をやりとりするようになります。次からは
 オプションの設定になりますが、自身のAS内にある経路でBGPとして通知したい経路があれば、
 以下のnetworkコマンドにより通知することが出来ます。networkコマンドで設定する通知したい
 経路は、ルーティングテーブル上に同一のマスクを持つ経路が存在する必要があります。現在
 では、networkコマンド数のMAXで[ 200 ]という制限はなくなり、ルータのリソースに依存します。
 ※ IGPでもEGPでも、ルーティングテーブルから最適な経路を選択してく手順は[Longest Match → AD → Metric]です。


 
Cisco(config-router)# network 30.0.0.0 mask 255.255.0.0


 このコマンド、IGPの時とは意味が異なります。IGPの時はアドバタイズする経路が自動集約するか
 しないかという意味でしたが、BGPでは自身が受信したBGP経路やnetworkコマンドで定義した経路
 に対して、自動集約が行われるのではなく、BGPに再配布された経路に自動集約が行われます。
 12.2(8)T以降では、デフォルトで no auto-summary となっています。そもそも、BGPで経路情報を
 通知する場合、IGPから再配布させたものを通知するよりnetwork指定で通知するのが一般的です。


 
Cisco(config-router)# no auto-summary




 BGP - BGPタイマーの調整 -

 BGPルータは、ネイバーのアクティビティを確認するために [ keepalive ] メッセージを使用しています。
 デフォルトでkeepaliveタイマーは [ 60秒 ] で、ホールドタイムタイマーは [ 180秒 ] です。つまり最大で
 180秒以内にkeepaliveメッセージの受信できなかった場合、ネイバーダウンとなります。このタイマーは
 以下により変更可能です。デフォルトのタイマー値は長すぎなので一般的に変更する必要があります。


 Cisco(config-router)# bgp timers keepalive holdtime


 [ bgp timer ] コマンドは特定のネイバールータだけに適用することも可能です。


 
Cisco(config-router)# neighbor ip-address timers keepalive holdtime




 BGP - デフォルトルートの制御 -

 BGPでデフォルトルート [ 0.0.0.0/0 ] をBGPネットワークに再配布する為には、デフォルトルートを
 流す事を許可するために、BGPコンフィグで [ default-information originate ] の設定が必要です。
 以下はスタティックルートで持っているデフォルトルートをBGPネットワークに再配布している例です。


 
Cisco(config)# router bgp 65000
 Cisco(config-router)# redistribute static
 Cisco(config-router)# default-information originate


 Cisco(config)# ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 Next-hop-address


 一方、特定のネイバールータにだけデフォルトルートを通知したい場合、ルーティングテーブルに
 デフォルトルートを持っていない状態であっても、以下のコマンドを設定するだけで通知できます。
 ※ 実務において、これらのデフォルトルートの制御コマンド発行することは先ずないと思います。


 
Cisco(config-router)# neighbor ip-address default-originate


 



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