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「戦争の文字、辞典から消したい」 平和の詩朗読、比屋根君2009年6月18日

沖縄全戦没者追悼式で「平和のいのり」を朗読する比屋根憲太君=南城市の大里北小学校

 【南城】「ぼくは車イスをおして 祖母のいのりを引きつぐ 戦争のない平和な国を」―。「慰霊の日」の23日に開催される沖縄全戦没者追悼式で、詩「平和のいのり」を朗読する比屋根憲太君(11)=大里北小学校6年。祖母から聞いた沖縄戦の話を基にまとめた詩には、平和を伝えることへの強い決意が素直な言葉で表現されている。
 詩や作文を書くのが得意な比屋根君。学校の宿題で平和についての詩を書くようにといわれ、小学4年生の慰霊の日、平和の礎の前で祖母の金城好子さん(80)が話してくれた沖縄戦の話を思い出し、書き上げた。
 比屋根君はその日、好子さんのあごや腕に残る傷あとが戦争によるものだということ、好子さんに姉がいて戦死していたことを初めて知った。「戦争で家族を失った人は60年以降も悲しみを引きずっている。戦争という文字を国語辞典から消してほしいと思った」。その時は声を上げて泣きながら、好子さんの背中をさすり続けた。
 大好きなおばあちゃんの思いを引き継ぐため「将来、自分の子供にも戦争の話を聞かせたい」と話す比屋根君。好子さんは病気のため追悼式には出席できないが「亡くなった人に『大変だったね』という気持ちを伝えたい」と決意を語った。


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