東京

　玉川大（町田市）の学生が大麻取締法違反（譲り渡し）容疑で逮捕されていたことが１６日明らかになり、神奈川県との県境に位置する静かなキャンパスに動揺が広がった。大学職員が報道陣の対応に追われ、容疑者を知る学生からは「信じられない」と戸惑いの声が上がった。

　同日会見した島川聖一郎教学部長は冒頭、「関係各位に多大なるご心配をおかけしたことを心からおわびしたい」と陳謝。「警察の捜査に協力するとともに学内でも調査を行い厳正に対応したい」と全学生を対象とした聞き取り調査に乗り出す考えを明らかにした。

　逮捕された経営学部４年、金子雄太容疑者（２１）と既に懲役６月、執行猶予２年の有罪判決を受けた同学部４年の男子学生（２１）の処分については「退学も含め、できる限り早く判断したい」とした。

　同大は他大学で大麻事件が相次いでいることを受けて今年４月、新入生向けに大麻の危険性などを知ってもらう講習会を開催したばかり。島川部長は「細心の注意を払ってきたつもりだっただけに誠に残念」と述べた。

　金子容疑者と同じ授業を受けていたという同学部２年の男子学生（１９）は「もの静か、まじめな感じで、事件を起こすような人には見えなかった」と驚きを隠せない様子だった。【青木純、伊澤拓也】

〔都内版〕