2008年に新たに報告されたHIV感染者は1126人、エイズ患者は431人で計1557人となり、6年連続で増加、過去最多を更新したことが17日、厚生労働省のまとめ(確定値)で分かった。新規感染者は年齢別では20〜30代で多いが、40代以上も前年より増加していた。同省のエイズ動向委員会は「年齢層が幅広くなってきている」とみている。
 感染ルートでみると、新規感染者は同性間の性的接触が779件と過去最高で、新規感染者の約7割に上った。地区別では関東・甲信越ブロックが606件、近畿ブロックが251件でいずれも増加傾向が続いており、特に東京都と大阪府の増加が目立っている。
 一方、感染の有無を確認するHIV抗体検査を受けた人は17万7156人で過去最高。感染者とエイズ患者の合計数(1557人)に占める患者の割合は27.7%と5年連続で減少していた。同委員会は「感染の早い段階で検査を受け、発覚するケースが増えている」としている。(17日 22:01)