二〇〇八年度教員採用試験で合否結果を事前通知したとして、告発により地方公務員法の守秘義務違反の疑いが持たれていた小矢文則県教育長を、大分地検が不起訴処分にしたことについて、告発した日出暘谷高校の早島浩一教諭(49)らが二十日、大分検察審査会に処分を不服とする申し立てをした。早島教諭は「事前通知は小矢教育長本人も認めている。うやむやに終わらせるべきではない。市民が判断する検察審査会に期待したい」と述べた。
申立書によると、小矢教育長は〇七年十月九日、試験の合格発表の三十分前に、結果を電話で依頼者に伝えた―とし「特定の受験者に利益をもたらす行為。捜査による実態解明が必要」としている。
同地検は「犯罪の構成要件を満たすか個別具体的に見て証拠不十分」とし、嫌疑不十分で不起訴とした。
小矢教育長については同試験で不正な任用を企てたとして、同法違反の疑いでおおいた市民オンブズマンも告発。同地検はこれについても三月末に嫌疑不十分で不起訴とした。オンブズマンは六月にも同審査会に不服を申し立てる方針。
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