産経記事、「事実誤認も甚だしい」―日医
日本医師会の中川俊男常任理事は6月17日の定例の記者会見で、産経新聞15日付朝刊の「納税者の視点で見直せ―開業医と勤務医の診療報酬配分」と題した記事について、「事実誤認も甚だしい」と厳しく批判した。
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中川氏は「医師会調査でも勤務医が開業医になりたい主な理由は『激務が給料に反映されない』だった」との記載について、日医ではなく中央社会保険医療協議会(中医協)の調査と指摘し、調査の実施主体を「最低限のマナーとして確認してから記事を書いてほしい」と批判。また、「自分の理想の医療をやりたいと、前向きな夢を持って開業する人も多い。そういう気持ちを踏みにじっている」と述べた。
また、開業医の業務を「週休2.5日、時間外診療も往診もほとんどせずに」などと表現していることについて、「エビデンスを示してほしい」と要求。「土日丸々と平日半日休む医療機関は希少で、多くの医療機関が土曜日に診療している。もちろん、夜間にも診療している」と反論し、「仮に産経の記事が、独断によるものであるとすれば、言語道断」と強調した。
さらに、「中医協はかつて改革が行われ、公益委員や健保団体の代表もいるにはいる。だが、開業医を中心とする医師会の影響力が依然として圧倒的だ」との記載については、「憶測で評価を下していて、非常に問題」と指摘。「公益委員や支払側委員の発言力が弱いかのような表現は、大変失礼」と述べた。
更新:2009/06/17 19:42 キャリアブレイン
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