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イラン大統領選:一部再集計の用意 大規模デモ受け--護憲評議会

 【テヘラン春日孝之】イラン大統領選で保守強硬派のアフマディネジャド大統領が再選された開票結果を巡り、敗れた改革派ムサビ元首相支持派による大規模デモが起きたのを受け、選挙を管理する護憲評議会の報道官は16日、「(投票箱の一部を)再集計する用意がある」と発表した。しかし、改革派が求める再選挙については拒否しており、再集計の結果にかかわらず混乱は続く可能性が高い。AP通信によると、15日のデモで改革派への発砲などによる死者は少なくとも7人に上った。

 護憲評議会の報道官は、再集計の対象を「疑義が申し立てられた投票箱」とした。また「敗れた陣営の代表者の立ち会いも認める。票数に変動はあるかもしれない」と話している。

 一方、ロイター通信が伝える目撃情報によると、15日のデモではアフマディネジャド大統領を支持する民兵組織バシジがデモ隊に発砲したという。

 16日夕(日本時間同日夜)には、ムサビ支持派とアフマディネジャド支持派との双方がテヘラン市内の同じ場所で大規模デモを計画。ムサビ陣営の報道官によると、ムサビ氏は直前にデモの中止を指令し、「命を守るために、本日の集会には参加しないでほしい。集会は中止だ」と訴えたという。しかしAFP通信はムサビ氏支持の大規模デモが始まったとの情報を伝えている。アフマディネジャド支持派も数千人規模の集会を開いており、衝突も危惧(きぐ)される。

 ロイター通信によると、選挙に敗れた改革派カルビ元国会議長を支持したアブタヒ元副大統領が16日、逮捕された。15日にもムサビ氏を支持した有力者が逮捕されたという。容疑などは分かっていない。

毎日新聞 2009年6月17日 東京朝刊

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