2009年6月16日

試合前に、「バスプロショップ」という、全米で有名な釣具店に出かけました。
指南役は、釣りもプロ、と噂されるＭＪ（マーク・ジョンソン・捕手）です。
このところ突然寛が釣りに興味を持ち始め、ぜひやってみたい、とのことで、僕も子供の頃を思い出して、ひとつやってみようかということになったのです。
息子と釣りに行く、なんてちょっといい感じです。イメージは綺麗な山あいの川とか、果てしなく広がる海、などですが、そんな場所近くにないし、第一落っこちたら怖いから行かない。
現実は、球場の近くを流れている川に、橋の上から
てろんと糸を垂らすだけ。釣れるのはナマズだそうです。
「ニジマスが釣りたい」と言ったら、
「川の釣りは難しいんだ！」と、叱られました。

ということで、ＭＪの詳しい説明のおかげで、無駄なく格安で、親子分の釣り道具をゲットした私。生まれてはじめて、釣り道具を持って球場入りしました。
すると、わらわらわら・・・まるで「入れ食い」のような状態で、「船頭さん」たちが寄ってきました。アメリカの野球選手は、アウトドアが大好き。狩り、釣りなどは、お手のものです。
「餌はどうすんだ？」
「見せて見せて」
「どこでやるの？」
「見せて見せて」
「ルアーは使える魚と使えない魚があるぞ」
「リールは左利き（寛）用にセットしてあるんだな」

時間のある時に、近所の橋までちらっと歩いて行くつもりです。
しかし、誰にも言わずに行かないと、この様子では
延々とご指導されてしまいます。
静かな親子の釣りタイム、実現するんでしょうか。

オクラホマ州オクラホマシティーにて　田口壮　

2009年6月15日

試合前のお昼ごろ、前を歩いていたジェイク（フォックス・内野手）にたまたま追いついたら、
コーヒーショップでコーヒーをご馳走してくれました。
彼は13才年下。本来ならば間違いなく僕が支払うべき立場です。
しかし「いいよいいよ！俺に払わせてよ！」と気前がいい。
「おっ、さすがメジャー帰りは違うな！」「そうだろ〜」と笑いながら、二人で球場入りしました。

ハードヒッターで、ホームラン打者のジェイクは、今年すでに上からコールアップされています。
しばらくのちにマイナーに戻ってきましたが、「別の世界がそこにあった・・・」と目を丸くしているさまは初々しく、
その姿を見ているだけでも楽しくなりました。
まだ若い彼は、これから何度も上がったり下がったりがあるかもしれませんが、上がるたびに逞しくなり、
いい経験を積んで、選手として練れて行くのでしょう。

球場に行くと、今度は「ハンバーガーが食べたいなあ」と言い出したジェイク。
「誰か他に食べたい人〜？」と希望者を募ると、選手が何人かと、監督、コーチが手を上げました。
監督がお金を払おうとするも、受け取らず。
これもジェイクのおごりだと言うのです。
「僕にもコーヒーご馳走してくれたんやでー」と僕。
「すごい奴だ」との賛辞を浴びながら、ジェイクはハンバーガーを買いに行きました。
そして帰ってくると監督が一言。
「よしっ！ジェイク、コールアップだ。メジャーに合流しろ！」

その言葉にみんなは大笑い。ジェイクも笑っています。
しかし、それが冗談ではなかったのが恐ろしい。
「いや、本当。買いに行ってる間に電話があったの。支度して早く行け！」

実力で昇格していったというのに、妙なタイミングで上がったために、ジェイクが「コーヒーとハンバーガーでメジャーを買った男」と言われてしまったのは、致し方のないところでしょう・・・・。

オクラホマ州オクラホマシティーにて　田口壮　

2009年6月14日

本日のメールは、移動につきお休みさせていただきます。

（試合後、バスで８時間かけてオクラホマに移動します）

アイオワ州デモインにて　田口壮　

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