酒気帯び運転容疑:警部補を逮捕 乗用車に追突 福岡県警

2009年6月17日 0時26分 更新:6月17日 0時36分

 福岡県警は16日、飲酒し追突事故を起こしたとして同県警小倉北署留置管理課警部補、矢鳴秀美容疑者(56)=同県岡垣町公園通り=を道交法違反(酒気帯び運転)容疑で現行犯逮捕した。県警によると、呼気1リットルから基準値の3倍の0.45ミリグラムのアルコールが検知されており「早急に厳正な処分をしたい」としている。

 逮捕容疑は16日午後4時55分ごろ、北九州市若松区払川の県道交差点で、乗用車を飲酒運転。信号待ちで停車中の同区の20代主婦の乗用車に追突したとしている。けが人はなかった。

 県警によると、矢鳴容疑者はこの日は休みだった。午前7時半ごろ、朝食の際にビール(500ミリリットル)1本と焼酎をストレートで1杯ほど飲んだと話している。その後、ソファに横になり午後1時半ごろ、自宅から約18キロ離れた若松競艇場に出かけた。午後4時20分ごろ競艇場を出て帰宅する途中に事故を起こしたという。

 「飲酒して運転した」と容疑を認めている。主婦が事故後、矢鳴容疑者が酒くさかったことから110番した。高濃度のアルコールが出ていることから、県警は競艇場でも飲酒していなかったかなど詳しく調べる。

 県警によると、矢鳴容疑者は80年の採用で、今年3月、小倉北署に配属された。交通課の経験はないが、90年に5年間公用車無事故運転の優良運転の表彰を受けている。

 県警は06年の福岡市の3児死亡事故後、県内の飲酒撲滅に力を入れており、村上正一首席監察官は「取り組みのさなかの行為で県民に深くおわびする」と謝罪した。県警の警官の飲酒運転検挙は07年4月に北九州水上署員(当時)が逮捕されて以来。県警は互助会で全職員に飲酒検知器を配布するなど防止に努めていた。【山田宏太郎】

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