CCC退会までの経緯

クラブ部長選挙


集団指導体制となったCCC役員会であるが、2008年の半ば頃には、上原氏は再びクラブ部長(幹事長)を置きたいと思うようになっていた。
その心中については推測の域を出ないが、集団体制では責任が分散し、結局誰もやらない。責任が全部自分に降りかかってくる。などの理
由があったものと思われる。
上原氏は役員過半数以上を「かんなの湯」の貸切個室に招集し、運営責任者を置くことを提案したが、役員ほぼ全員による強硬な反対により
否決された。「このままみんなで相談しながらやっていこう」「これ以上盛りあげる必要はないんじゃないか」などの意見が出たという。
この頃から、運営役員会の力が上原氏を圧倒するようになり、上原氏も不快感を感じていたようである。

そして、2009年1月12日、上原氏は突如、クラブ部長選挙を行うことを発表した。翌日には選挙委員を立ち上げ、自ら委員長に就任し、副委員
に千葉のY氏、同じく副委員に神奈川のYM氏を任じた。選挙方法については二転三転したが、最終的にはおおむね以下のように定まった。

 1.投票するにはクラブ総会参加表明に参加を表明すること

 2.立候補資格
  ・平成21年1月11日までに入会した、満20歳以上のクラブ会員(161名中)であること
  ・但し、上原は主催者であるためクラブ部長に立候補・推薦・投票が出来ない

 3.立候補方法
  ・立候補は、選挙管理委員長、上原宛に直接電子メールにて受付
  ・立候補者名は上原が秘密厳守し当日までいかなる事があっても公表しない
  ・推薦したい人がいる場合はクラブメンバー5名の推薦があれば推薦可能

 4.立候補者はマニフェストを提出し、選挙日当日に持ち時間7分で発表する

 5.投票形式
  ・立候補者が1名の場合には信任投票、複数の場合は競争投票
  ・Web投票を希望する場合は参加表明表に「Web投票」を表明し、上原宛にメールを送る。投票当日の時間に投票Webアドレスを書いたメール
   をDMにて送るので、受信後その場で投票

 6.選挙広報
  選挙活動は常識に範囲で可能とするが、以下の事は禁止
  ・直接選挙と関係ポスターなどの製作及び配布
  ・選挙管理委員会に許可を得ないビラ等の配布
  ・独自のホームページ、ブログなどインターネットを利用した広報活動
  ・午後20時を超える電話による勧誘
  ・対立候補に票が流れないよう、電話や会合で発言すること
  ・その他、違法行為、公序良俗に反する行為、選挙管理委員が許可しない行為

 7.立候補者が1名の場合には信任投票を行い、不信任票が信任票をうわまわった場合は当選としない

この選挙の問題点は、第一に立候補者が誰であるのか、何名立候補したのか当日までわからないという点である。さらに上原氏自身は「クラブ
部長に立候補・推薦・投票が出来ない」と明確に書いていることは、後に重要なポイントとなる。

上原氏としては当初、役員からは立候補できない規定にするつもりだったようである。しかし、まだ選挙委員になる前のYM氏が説得し、その規
定を外させたとのことである。
そのため杉江氏は立候補者することとなり、ただちに選挙活動を開始した。氏は選挙委員に任じられたYM氏の了解を得た上で、メールに選挙
マニフェストを添付してクラブ会員に送信したが、これに対し、神奈川のN氏、T氏、KY氏、石川のKらが「選挙違反だから処罰を加えるべきでは」
と反発し、続いて上原氏が29日に下記のようなメールを配信した。

「立候補者の方もこちらが想像していた以上の選挙活動で正直驚いております。
メールでほとんどの会員の方にDMを送ってしまうとその時点で立候補者が判ってしまいますし、規約に書いている内容をどうしてこれが禁止な
のかな等、理由を理解し行動して頂けると信じていました。
メンバー全員が自宅でブロードバンドなどの環境があるわけではなくモバイルで受信されている方も沢山いらっしゃると思います。
pdfなどの添付書類は容量も1通のメールに比べてものすごく大きく、いきなり送りつけるのではなく、メールでご挨拶し、内容をpdfに添付して送
っても良いのか返事をもらってから送るのが常識かと思います。
(中略)
すばらしい会にしてゆくためのクラブのリーダーとなる方は、ルールをしっかり守り、多くの方に細やかな気配りを出来る方ではないと務まらない
と考えております。対立し、混乱させ、多くの方に心身共に不快感を与える事ではないのです」

整理すると、
・メールをほぼ全員に送ったら、誰が立候補するかわかってしまう
・PDFファイルの添付はマナー違反である
・ルールを守っていない
と言っているのだが、杉江氏はひとつひとつ運営委員のYM氏の了解を得た上で行っているため、非難自体が非常に不可解なものになっている。
特にPDFファイルの添付について言えば、選挙委員会はクラブに配信したメールに規約を記したURLをメールに貼りつけ、PDFファイルを読むよう
指示しているが、それと杉江氏がPDFファイルを添付したことは本質的に同じであると、ITの専門家であるKB氏も述べている。
KB氏はメーリングリスト上で、「具体的にどのような違いをもって一方がOK 他方がNGと定義されたのか不明瞭。ダウンロードもメールボックス
への配送も、どちらもファイルへのアクセスという点で同義である」と意見している。
確かにファイルを添付した場合、容量次第で受信に時間がかかるものの、ダウンロードが済んでしまえば読むのに時間はかからない。一方、U
RLをクリックしてウェブ上のPDFファイルを読むには、いったんファイルを自分のPCにダウンロードする必要がある。つまり、メールのURLをクリック
して読むのと、添付で受信して読むのと、本質は同じことなのである。

とすると、杉江氏の活動は選挙を中止にするほどの行為には足らないということができるが、上原氏は「事前に立候補者を公表しない」意図を理
解していないとして、杉江氏を激しく非難した。しかし、選挙委員会においてメール・電話などを使用して投票を依頼する行為は容認されており、
「立候補者を公表しない」という規定とは激しく矛盾している。この時点で選挙規定自体が破綻しているのであるが、上原氏と神奈川のT氏らは
その矛盾に気づかないのか、あるいは矛盾を承知で攻勢に出ているのか不明ながらも一方的な杉江氏非難に終始した。

2月1日、上原氏は「この度はクラブ部長選挙を行うにあたり選挙委員会でルールをまとめましたが内容や告示に問題があり大変ご迷惑をおか
けして申し訳ありませんでした。
混乱を避けるためにも一度白紙に戻し、選挙委員会も解散する事を決断しました」と、事実上の選挙中止を宣言した。
これには神奈川のT氏、千葉のY氏らの圧力が相当かかり、それに屈したとの説が有力である。

そして2月4日、神奈川のT氏が「上原さんクラブ部長をお願いいたします」と題したメールにて、下記の内容を配信した。

「現在のクラブの状況を考えると、今、唯一頼りに出来るのは、やはり、クラブの主宰者である上原さんをおいて他には居ないと思っています。
そこで、有志が集まり賛同者を募ったところ、約50人の方々からその趣旨にご賛同をいただく事が出来、推薦書の推薦賛同者へお名前を連
ねていただいておりました。
そして、本日にも選挙管理委員会へ推薦書を提出する予定でおりましたが、上原さんをはじめとする選挙管理委員の方々の英断により選挙は
中止となった為、推薦書の提出までは至りませんでした。
混乱してしまったクラブが正常に戻り、今までのような楽しいキャンプ会が各地で行われるようになるまで、上原さんにクラブ部長として今まで
通りCCCを引っ張っていっていただける様、お願いしてみては如何でしょうか」

このT氏のメールに同意する趣旨が6~7件続いたあと、上原氏の「引き受けます」メールが流れ、氏の部長就任が決定した。しかし、このよう
な結末を、多くの人々は完全な「出来レース」であると捉える。厳密な規定を定め、立候補者にはあくまでルールを守るよう要求しながら、いき
なり超法規的な決定をとりきめてしまうことは、あまりに不可解・不透明の極みであろう。

選挙の考察


上原氏の言動については以下の点において非常に不可解な要素を残した。

 ・メールでの選挙活動は認められていたのが、「想像以上の選挙活動」とし、心外であるとの意思表明を行った
 ・クラブ会員のほとんどにメール配信したことについて、「配慮が足りない」とした
 ・PDFファイルの添付はマナー違反として憤った
 ・ひとつひとつ運営委員のYM氏の了解を得た上での選挙活動だったにもかかわらず、杉江氏一人に非難が集中した

証人であるはずのYM氏がこの件についてなんら発言をしなかった点も謎である。本来であれば杉江氏のために証言し、擁護すべき立場にあり
ながら、沈黙を保ったままであったことはCCCの闇の部分を如実に物語っている。



  • 最終更新:2009-06-12 16:21:20