緑?それとも黄色?エルミタージュ外壁、塗り替え巡り大論争
慣れ親しんだ緑色か、本来の黄色か−−。ロシア第2の都市サンクトペテルブルクにあり、ロマノフ朝の栄華を伝えるエルミタージュ美術館の外壁の塗り替えをめぐって論争が起きている。
塗り替えが検討されているのは、同館の本館にあたる「冬宮」。帝政時代に宮殿だった壮麗な建築物で、サンクトペテルブルクの象徴的存在だ。鮮やかな「エメラルド・グリーン」(薄い緑色)の外観で知られるが、1764年の創設当初は薄い黄色だった。同館は「金の輝きを思わせる薄い黄色は強さや純粋さ、幸福の象徴と考えられ、宮殿の色とされたのは、人々に権威を感じさせる狙いがあったから」と推測している。
冬宮の壁はその後、時代とともに何度も塗り替えられた。1850年代に薄いピンクになり、その後5〜6回の塗り替えを経て1913年に赤茶色になった。第2次世界大戦中は空襲の標的にされないよう灰色にされた。現在の色になったのは1947年。戦争からの解放感から、専門家の委員会で「明るく目立つ色にしよう」との意見が多かったためという。
ただ、旧海軍省など周辺の歴史的建造物は薄い黄色が基調で、冬宮が調和を乱しているとも指摘されてきた。地元紙によると、「派手すぎる」と批判する専門家もいる。そこで、同館は、創設250周年にあたる2014年に合わせ最初の薄い黄色に戻す方針を決めた。
ところが、これを知った市民から「なじんだ色を変えるなんてとんでもない」との異論が噴出。インターネットでは、同館の方針を支持する人が加わって、賛否両論の激しい議論が起きている。同館主任建築家のワレリー・ルキンさん(67)は「何とか市民の理解を得て、2012年には黄色にする作業に入りたい」と話すが、論争はしばらく続きそうだ。(サンクトペテルブルクで 浜砂雅一)
◆エルミタージュ美術館 ロマノフ王朝の女帝エカテリーナ2世が1764年、宮殿で絵画の収集を始めたのが始まり。1852年から招待客らに公開され、1917年のロシア革命後、国立美術館として段階的に一般公開されるようになった。西欧絵画や古代ギリシャ・ローマの遺物など幅広い分野の収蔵品は計約300万点に及ぶ。周辺の歴史的建造物群などとともに世界遺産に指定されている。
- エルミタージュ美術館とは (goo Wikipedia 記事検索)
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