部屋の玄関で集合写真に納まる東関部屋の力士たち。東関親方(後列中央)には、弟子たちからメッセージが贈られた=東関部屋
大相撲の東関親方(65)=元関脇高見山、本名・渡辺大五郎、ハワイ出身=が、65歳の誕生日の前日である15日、日本相撲協会を定年退職した。都内の東関部屋では最後のけいこに臨み、ぶつかりげいこで押す側をやらない高見盛を「オイッ」としかる一幕も。カミナリで45年間の土俵人生を締めくくった。
けいこの途中で高見盛に歩み寄り、「これからは若い衆に胸を出してけいこしろ」と声をかけた。発奮した高見盛は弟弟子をつかまえ「脇を締めろ」と熱血指導。ぶつかりげいこでも積極的に胸を出していたが、肝心の自分のけいこがおろそかになってしまった。
16日からは元幕内潮丸が2代目東関大五郎として部屋を引き継ぐ。今後の指導について、東関親方は「新しい師匠になって、いい、強い力士を育ててほしい」。高見盛は「これからも師匠と呼びます。東関部屋の灯を消すわけにはいかん!」と意気込んだ。
東関親方は名古屋場所(7月12日初日、愛知県体育館)にも、あいさつ回りで顔を出すという。