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団体の大黒柱だった三沢光晴さん(享年46歳)を失ったノアだが、ファンを第一に考える三沢さんの遺志を継ぎ、14日の興行を予定通り開催した。前夜、三沢さんにバックドロップをかけた斎藤彰俊(43)は、引退を考えながらも戦い続けることを決意、この日もリングに立った。プロレス界をけん引した三沢さんの死に、各界から悲しみの声が相次いだ。
どう考えても、試合をできる精神状態ではなかったはずだ。だが、“アキトシ”は、リングに立った。観客からの温かい声援にも支えられながら、気力を奮い、キックを放ち続けた。長い長い9分56秒を終え、勝敗が決すると、斎藤はリング下の遺影に向かい、深々と土下座。「社長、すみません」と、悲痛な声を絞り出した。
「オレがあんなことをしてしまって…。社長はまだやりたいことがあったのに」。号泣した。前夜の痛ましい事故。三沢さんにバックドロップを放ち、結果的に命を断ってしまった。
一睡もできずに、自分を責め、悩み抜いた。「このまま去ることも考えた」。引退の2文字が頭を占めた。だが、生前の三沢さんを思い出し、思い直した。「社長は弱音を吐くと怒る人だった。引退は自己満足でしかない」。リングに立ち続ける。「泣いてる場合じゃない。どんなに重くて大きい十字架でも背負って、前進していく」。心ない中傷は覚悟の上。この日は、さすがにバックドロップを放てる精神状態にはなかったが、あの三沢光晴と最後に戦った男として、誇りを持ち、ファンにファイトを見せ続けることが遺志に沿うと決意した。
斎藤と同様、選手、スタッフも極限の精神状態だったが、「社長は満身創痍(そうい)でも必ずリングに上がっていた」(百田光雄副社長)と、悲しみをこらえ、開催決行。会場に作られた献花台には、たくさんの花。試合前には、10カウントゴングと黙とうがささげられた。そしてテーマ曲「スパルタンX」がかかると、天国に三沢さんを送るように、2600人の観客の大ミサワコールの合唱が鳴りやまなかった。
(2009年6月15日06時02分 スポーツ報知)
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