７・４　三沢さんお別れ会…ノア旗揚げ聖地・ディファ有明で

２０００年８月５日、ディファ有明でのノア旗揚げ興行であいさつする三沢さん（先頭）ら選手たち

　１３日夜に広島市内での試合中の事故で急逝したプロレスラーの三沢光晴さん（享年４６歳）の「お別れ会」が、７月４日に東京・江東区のディファ有明で行われることが１５日、分かった。三沢さんが社長を務めるプロレス団体「ノア」の百田光雄副社長（６０）はこの日、追悼イベントについて新日本プロレス、全日本プロレスと合同で行う可能性を示唆。実現すれば、メジャー団体のトップ選手が垣根を越えて集結し、三沢さんを送り出すことになる。

　「お別れ会」は、三沢さんが心血を注いだノアの“聖地”で行われることになった。会場となるディファ有明は、ノアの事務所があり、２０００年８月５日に旗揚げ戦を行った団体の本拠。三沢さんは、ここからファンに見送られ、天国へと旅立つ。

　「お別れ会」の詳細は未定だが、百田副社長は「ファンの人には心配をかけないよう、なるべく早い段階で決めたい」と話し、今シリーズ最終戦の２２日の後楽園ホール大会終了後に「ある程度の方向性が決まる」との見通しを示した。また、翌５日には、同所で選手会興行「ＮＯ　ＰＡＩＮ　ＮＯ　ＧＡＩＮ」が行われる。同大会は、ノアの「追悼興行」との位置づけにもなりそうだ。

　「お別れ会」はライバル団体の新日本、全日本と合同での追悼イベントとなる可能性も浮上している。百田副社長は「青木（篤志）らが（１４日まで）新日本に参戦しており全く無関係ではない。三沢社長も全日本で培った力をノアで大きくした」とし、他団体との連携について「ないとは言えない」と話した。

　３団体は現在、協調路線へ向けた話し合いが持たれている。全日本の武藤敬司社長（４６）は「ちょうど３か月ぐらい前から３団体でコミッショナーやライセンス制度についてミーティングしていた」と明かした。新日本の菅林直樹社長（４４）も、合同追悼興行について「ノアが落ちついたら、そういう話にもなると思う」と話した。

　新日本などで活躍し、当時はフリーだった人気プロレスラー橋本真也さん（享年４０歳）が０５年７月に急逝した際も、複数団体での合同葬、合同追悼興行開催への気運が高まったが、実現には至らなかった。ファンを何よりも大切にしてきた三沢さんの遺志が、プロレス界を大きく動かすかもしれない。

（2009年6月16日06時01分  スポーツ報知）

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