UP (2009)
ピクサーの今年の話題作 UP を,早速坊と観てきた。
良かった。 映画の序盤で,既に泣いた。
たくさんの風船で家を吊って空を飛んで行くのだが,ひょんなことから中国系の少年ラッセルが道連れになり,ドタバタ冒険活劇となる。
冒険に次ぐ冒険なのだけど,いつも空に浮かんだ家が大荷物で,それをエンヤコラと引っ張りながらの行動となる。 また,お爺ちゃんのシンプル・ライフ と,ラッセル少年の複雑な家庭事情との対比や,過去との決別,新しい未来への出発などが散りばめられているあたり,テーマはまさに 『人生』 そのものだろ う。 現代人が失いつつあるものを再認識させてくれるような作品だった。
ドタバタ冒険活劇といっても決して安っぽいモノでなく,そのハラハラドキドキ感は一級品の面白さだった。
ただ,“PONYO” という言葉が,日本人が感じるところの 「ポニョッ」 としたニュアンスを英語圏の人間に与えるとは思えない。 そこらへんの違和感がどういうふうに作用するか,私もまだポニョを観たことがないのでわからない。
『もののけ姫』 のときもそうだったけど,観る人に全く意味が伝わらないオリジナルのタイトルに固執するよりも,むしろ適切な英語に訳した方がいいんじゃないかという気もする。 『千と千尋』 がアメリカで大ヒットしたのも,タイトルを 『Spirited away』 に変えたおかげもあるんじゃなかろうか。
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