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<関西>緑の豊かさ“世界”遠く 神戸は面目躍如、パリ上回る

6月16日10時45分配信 毎日新聞

<関西>緑の豊かさ“世界”遠く 神戸は面目躍如、パリ上回る
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主要都市における1人当たりの公園面積
 ◇国交省調べ

 ニューヨークのセントラルパーク、パリのブローニュの森、アルプス山系に連なるウィーンの森……。世界を代表する都市は、それぞれ“緑”の顔を持つ。都市緑化の取り組みは、都市の「豊かさ」を示すバロメーターと言えまいか。

 国土交通省の調べでは、日本の1人当たりの都市公園面積は9・4平方メートルにとどまった。主要都市別では、東京23区がワーストの3・0平方メートル。大阪市(3・5平方メートル)も京都市(4・2平方メートル)も同様に狭い。ニューヨーク、ロンドンなどには遠く及ばなかった。

 面目躍如だったのは「神戸株式会社」の異名をとり、開発行政が盛んな神戸市。計画的な緑化も進んでいるようで、国内の政令指定都市の中で最も広い16・7平方メートル。パリ(11・8平方メートル)よりも広かった。

 公園の定義には、町中の小さな公園から、大規模な総合運動公園、緩衝緑地、都市林、国営公園などを含む。

 JR大阪駅北側で進む梅田北ヤード再開発(24ヘクタール)では、一帯をセントラルパークのような森にしてしまおうという壮大な提案が識者からあった。しかし、目先の経済効果に目がくらみ、他都市と全く代わり映えのしないオフィスビルやマンション開発が決まってしまった。

 独のポツダムとベルリンの宮殿群と公園群は世界遺産に登録され、ウィーンの森はベートーベンやモーツァルトに愛され、ヨハン・シュトラウスのワルツの名曲にその名を残す。残念ながら関西には、世界に誇る「緑」はない。

最終更新:6月16日10時45分

毎日新聞

 
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