企画財政部が15日に明らかにしたところによると、IMFはこのほど経済危機財政に関する報告書で、韓国の財政は昨年には国内総生産(GDP)比1.1%の黒字だったが、ことしは景気浮揚策でマイナス3.2%、来年はマイナス4.7%まで悪化し、2014年に均衡財政になると予想した。
G20のうち、2014年に財政赤字脱却と見こんだのはサウジアラビア(5.8%)、韓国(0.0%)、カナダ(0.4%)だけだった。サウジアラビアは豊富な石油資源で昨年までに平均20〜30%台の財政黒字を記録している。このことから、IMFはG20でも韓国とカナダ政府の財政健全化能力を最も高く評価したと解釈される。
韓国のことしの財政赤字はGDP比マイナス3.2%で、G20ではブラジル(マイナス1.9%)、インドネシア(マイナス2.5%)、南アフリカ共和国(マイナス2.9%)に続き財政状況が良好と分析された。一方、米国(マイナス13.6%)、インド(マイナス10.2%)、日本(マイナス9.9%)は最悪の財政赤字に苦しむと見通した。
韓国は来年も拡張的財政支出が続き、財政赤字はGDP比マイナス4.7%まで増加するとしている。ブラジル(マイナス0.8%)、サウジアラビア(マイナス1.4%)などに続き、G20で中間水準の財政健全性を維持するとの予想だ。
その後は韓国政府の強い財政緊縮政策で、2014年には均衡財政に到達するとしている。
一方、IMFは年初から5月19日までのGDP比の金融部門支援現況も分析した。韓国はGDP比20.4%水準で、主要先進19カ国のうち8番目に支援金額のGDP比率が少なかった。韓国は相対的に少ない金融部門支援でも金融市場が早く安定勢を示し、国内銀行の国際決済銀行(BIS)自己資本比率が13%に迫るなど、最も成功した改善事例に挙げられた。特に、5月以降のGDP比追加金融支援は、韓国が最も少なかった。
こうしたIMFの肯定的な見通しにもかかわらず、韓国の国家負債は昨年のGDP比33.6%から、ことしは40.0%、来年は46.3%、2014年には51.8%まで拡大すると分析された。これはG20の中間水準だが、財政健全性確保が急がれると評価された。
企画財政部関係者は、景気浮揚のための拡張的財政支出と同時に財政健全性確保に向けた中期財政計画も立てており、IMF予測より早い2012年の均衡財政達成も可能だと判断していると話した。