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特定商取引法違反:「呪い」と印鑑販売 容疑で7人逮捕、統一教会施設を捜索

 ◇販売会社、7人逮捕

 印鑑や表札などの販売会社「新世」(東京都渋谷区)による特定商取引法違反事件で、警視庁公安部は11日、同社社長の田中尚樹容疑者(51)ら同社幹部2人と20~40代の販売員の女5人を同法違反(威迫・困惑)容疑で逮捕した。公安部は7人はいずれも世界基督教統一神霊協会(統一教会)の会員とみており、同社の運営に関与したとみられる統一教会幹部の居住場所や渋谷区の教会施設などを同日、同容疑で家宅捜索した。

 逮捕容疑は、07年10月~今年2月、JR渋谷駅近くの路上で、30~60代の女性5人に、「姓名判断をしませんか」などと声をかけ、「先祖の呪いが人生を悪くしている」「印鑑を買わないと悪いことが起こる」などと不安をあおり、16万~120万円で印鑑を売りつけたとしている。

 公安部は、霊感があるように装い高額な商品を売りつける「霊感商法」の疑いが強いと判断し、今年2~3月、同社や関連先の印鑑卸売会社などを捜索。統一教会と関連がある印鑑販売会社約300社の売り上げ一覧表▽販売から統一教会への勧誘までの流れを図解したマニュアルなどを押収したという。統一教会本部(渋谷区)に近い同社はモデル店舗とされ、多い年で2億円を売り上げ全国トップクラスだったことや同社が「特別伝道部隊」とされていたことが判明したという。田中容疑者が統一教会幹部に業務報告をしたり、賞与支給について指示を仰いだ形跡もあり、公安部は統一教会が印鑑販売を足がかりに、献金や会員を獲得していたとみている。

 毎日新聞の取材に統一教会は「いかなる営利事業も行っておらず、当宗教法人と新世とは関係がない」とのコメントを出した。

毎日新聞 2009年6月11日 東京夕刊

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