《地球システム領域》
地球は、磁気圏、固体地球圏、流体圏、生物圏、人間圏のサブシステムがうまく組み合わさってひとつのシステムとして機能しています。人類は他のサブシステムとエネルギーと物質のやり取りをしており、他のサブシステムから独立して存在することはできません。この機能と環境は
46 億年の歴史を経て作られてきました。20世紀の科学・技術の高度な発展による人類の大繁栄は、人間圏とそれを取り巻くサブシステムに狂いを生ずるようになってきました。これが地球環境問題です。地球温暖化、オゾンホール、森林破壊、食糧問題、人口爆発、資源-廃棄物問題など、人類は誕生以来最大の難題を抱えています。人類の持続的発展には、新たな知的枠組みが必要なのです。地球システム領域ではシステムとしての視点から地球を捉え、従来の学問分野の枠を越えて、地球環境問題をはじめとする諸々の問題を探求してゆきます。
《メディア・言語コミュニケーション領域》
情報メデイア概念の理解の上に、広くコミュニケーションについてアプローチします。
メディアコミュニケーション論では、マルチメディアのもとでのコミュニケーションを分析・検討の対象とし、マスコミュニケーションからパーソナルコミュニケーションにいたる、社会的、組織的コミュニケーションについて明らかにします。
言語コミュニケーション論では、現代言語学の理解を深めつつ、グローバル社会におけるコミュニケーションの諸問題を考察します。
《現代社会・文化領域》
20世紀、特に第二次大戦後の世界は大きな変化を遂げ、それに伴い新たな複合的な問題が浮かび上がってきました。文化もまた、こうした変化の影響を受け、複雑な展開を遂げてきました。現代社会が抱える諸問題、現代文化が繰り広げる諸現象は、これまでの見方、捉え方で十分解明できるものではなくなっているといえるでしょう。それは地球規模、地域規模、国家規模、地方規模などさまざまな区切り方をした場合にも該当する考えといえます。この領域の第一の目標は、こうした複合的な問題に広域的視野をもって果敢に挑戦して行く精神を育てることです。社会と文化の関わりを見失うことなく、21世紀に新たな展望を開けるような学際的考察を試みる学問のあり方を追求していきます。
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