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中国潜水艦、米駆逐艦のソナーに衝突 南シナ海で

2009.6.13 10:35

 【ワシントン=山本秀也】米国防総省当局者は12日、横須賀を母港とする米第7艦隊所属の駆逐艦ジョン・S・マケイン(約8、300トン)が、フィリピン・ルソン島中部スービック湾の沖を航行中、曳航(えいこう)していた音響ソナーが中国海軍の潜水艦と接触し、破損したことを明らかにした。増強の進む中国の潜水艦が、かつてアジア最大の米海軍基地があった湾の周辺で、米艦を至近距離から追尾する挑発的な行動をとっていたことが浮き彫りになった。

 米艦の音響ソナーは、現地時間の11日ごろ、潜水艦の一部と衝突したもよう。米艦の船体や乗員に被害はなかった。米側の当局者は、事故の起きた水域が「公海上だった」とした上で、米艦が「通常の任務」に当たっていたと述べた。

 米艦に搭載されている曳航ソナーは潜水艦の探知に威力を発揮する。曳航時には低速で航行する必要があるため、事故当時、米艦が減速していた可能性がある。潜水艦の型式などは明らかにされていない。

 日本などのシーレーン(洋上輸送路)が通る南シナ海では、中国の海南島に新型原潜の寄港が可能な潜水艦基地の建設が確認されている。米中間では、今年3月、米海軍の音響測定艦が海南島沖で中国艦船の妨害を受けたほか、5月には北の黄海でも同様の事態が起きるなど、摩擦が強まっていた。

 フィリピンは南シナ海の領有権問題で中国と争う係争国のひとつ。スービック湾には、飛行場や大型ドックを備えた米海軍基地があったが、1992年に閉鎖された。南シナ海問題の背景には、同基地の米軍と、ベトナム・カムラン湾のロシア軍が前後して撤退したことによる「力の空白」が影響している。

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