劣後債が売れているらしい。しかも個人相手だ。
◇個人向け劣後債発行状況
三菱東京UFJ 4500億円
三井住友 1300億円
みずほコーポレート 1230億円
三菱UFJ信託 1000億円
中央三井信託 500億円
新聞によると100万、200万の小口に分けて売られているらしい。 これは毎日新聞の記事かな。こんな風に書いているね。
大手銀行が発行する「劣後債」が個人投資家の人気を集めている。劣後債は社債の一種で(限りなく株に近い。法律的な話を言ってるのではないよ)、金融危機で業績が悪化した大手行が自己資本を強化するため個人投資家向けに発行した。
超低金利の中で利回りの高さが受け、購入希望の投資家が相次いでいるという。 三菱UFJ信託銀行は5日、総額1000億円の個人向け劣後債の募集を始めた。8年物で利回りは年2.52%。
1口200万円だが、「需要は旺盛」(同行)で、販売する証券会社には初日から購入予約が殺到した。 三菱東京UFJ銀、三井住友銀、みずほコーポレート銀は3月に相次いで劣後債を発行した。どれも人気が高く、三菱東京UFJ銀では事前の顧客の問い合わせが多かったため、発行額を当初予定の2000億円から4500億円に増やして対応したほど。
中央三井信託銀も今月中に500億円を募集する予定で、今年に入っての大手行の発行総額(予定も含む)は8500億円を超す。 個人向け劣後債発行の背景には、これまで劣後債の有力な引受先だった保険会社など機関投資家の投資余力がまだ回復していないことがある。「金融危機で痛手を負った個人投資家も株式投資には慎重」(大手行)とみて、大手行は個人向け劣後債に着目した。
各行の購入単位は100万〜250万円と、機関投資家向けの1億円程度から大幅に小口化されている。利回りも8年物で2〜3%程度で、国債や定期預金より有利だ。(比べる相手が違うだろ)
利回りが高い分、銀行側にとっては経営の負担になる恐れがある。それでも09年3月期決算で大幅赤字に陥った大手行にとって自己資本の強化は優先課題。日興シティグループ証券の野崎浩成アナリストは「今後も個人向け劣後債の発行は増えそうだ」とみている。【小倉祥徳】
国債と定期預金と比べられてしまった。いいのか??
これ、銀行が破綻したらもちろんゼロです。株並みだと思ったほうがいいですね。
潰れなければいい、と言い切れる方、その間は高い利息をもらえるのですから。
そう言い切れる方は買ったほうがいいです。
私の知り合いのS社長も絶対にお金が足りなくなることはない人なので、定期預金代わりに買っています。これ、正解。
20年でも50年でも、持ち続けられるお金なら潰れなければOK、という意味では株より絶対に優れています。
しかし、いざ、赤字になって、利払いをとめたり、本当に深刻な経営危機になったとき、換金性はほとんどない。株のほうが上場しているだけまだ価格がオープンです。
国債のように絶対売買される、という保証はありませんし、もちろん発行銀行に買い戻し義務はゼロ。
虎の子の500万を投資して、いざ換金しようとしたら金融危機で(危機にこそ換金したい、ですよね)ノービッド。
だーれにもビッドする義務ないですから、10万円でしか売れないかもしれない。
おっと、バランスシートがどうの、とか理論価格はとかいう指摘はなしですよ。
意味ないことは証券化商品のAAA債券のビッドが10だったことでもわかりますよね??
それに劣後債。
1990年代に実際破綻した経験があります。北欧の銀行でした。
このときもノービッドで日本中の地銀が泣きました・・・・・・
単価調整があったからナントカなったけどね(笑)。
という歴史的経緯を説明してから売るべきじゃあ、ないですか、 金融庁殿。
国債や預金と比べる新聞記者がいるくらいだからね〜。まいるね〜。
いくらなんでも勉強不足すぎるよ、おい。