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時評コラム

田原総一朗の政財界「ここだけの話」

ポスト麻生の「鳩=鳩」対決へと導く
「かんぽの宿」問題

 一方、私なりに「かんぽの宿」売却について取材を行った。

 鳩山総務相は、この入札が“出来レース”だった可能性があると言った。確かに「かんぽの宿」を作るのに、約2400億円ものお金がかかっている。これを109億円で売るとは、いかにも安い。当初は、どうやら200億円以上で売ろうと思っていたようだ。

 しかし、もし出来レースだとすれば、出来レースをやることで誰か得をする人間が出てこなければおかしい。いなければ、わざわざ出来レースをする必要はない。

 では、誰が得をするのか?

オリックス宮内氏の意外な発言

 鳩山さんの反対によって、「かんぽの宿」売却は白紙撤回された。

 実は、白紙撤回されたあと、私はオリックスの宮内さんに会った。

 「宮内さん、このたびは残念でしたね」と言うと、彼は「いやあ、高い買物をしなくて助かりました」と、答えている。

 つまり、宮内さんにしてみれば109億円は高かったわけだ。

 実は、オリックス以外の企業で109億円という数字を挙げたところはなかった。当然ながら、最も高値を挙げたから宮内さんのところに決まったわけだが、彼も「買わなくてよかった」と言っている。

 いったい、この“出来レース”で誰が得をしたのか?

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