首都圏放送センター

2009年6月15日 9時6分更新

成田・羽田拡張で1兆円効果


国土交通省は、来年、成田空港と羽田空港が拡張され、国際線の便数が増えることによる経済波及効果が、年間1兆円近くに上るとする試算をまとめました。

国際線の便数は、成田空港が、滑走路の延長によって、来年3月には1日27往復増えるほか、羽田空港も、来年10月に4本目の新しい滑走路が完成し、1日80往復増える予定です。
国土交通省がまとめた試算によりますと、国際線の便数の増加により、日本を訪れる外国人観光客は、今よりも年間219万人増えるほか、海外旅行に行く日本人観光客は、387万人増えるとしています。
その結果、外国人観光客が、日本で宿泊や買い物などをする直接的な消費額が年間4100億円余り増えるほか、観光関連の雇用の増加なども含めた経済波及効果は、9800億円に上るとしています。この試算は、2年前のデータが前提で、金融危機以降は、国際線の利用客が10%以上減っていますが、国土交通省では、経済効果を実現するため、成田と東京都心を結ぶ鉄道の所要時間を20分程度短縮するほか、羽田の国際線と国内線の乗り継ぎを円滑に行えるように、施設を整備するなど、空港の利便性の向上を図ることにしています。