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632年越しの夢実現、羅老宇宙センター竣工

羅老宇宙センター竣工、高麗時代の発明家・崔茂宣の「ロケット大国」目前に

世界で13番目の発射場保有国に

李大統領「7大宇宙大国になろう」

 14世紀高麗時代の発明家、崔茂宣(チェ・ムソン)が夢見たロケット大国の希望が再び点火された。1377年に崔茂宣は、当時としては世界最高水準のロケットで矢を飛ばす武器「走火」を発明した。それから632年が過ぎた今月11日、全羅南道高興郡羅老島で大韓民国の宇宙開発発信基地、羅老宇宙センターが竣工した。この地で韓国初の宇宙ロケット「羅老(KSLV-1)号」が、7月30日の打ち上げ目標日に向けてカウントダウンを始めた。

 これで韓国は世界で13番目の宇宙ロケット発射場保有国になった。来月、羅老号が科学技術衛星2号を乗せ成功裏に発射されれば、自国から自力で衛星を発射する10番目の「スペースクラブ」国家となる。

 この日午後2時、羅老宇宙センターのロケット組立場で1100人余りが参加して行われた竣工式で、李明博(イ・ミョンバク)大統領は「今後10年以内に我々の力で宇宙時代を切り開き、世界7大宇宙大国になる」と述べた。

 総面積508万㎡の敷地に建てられた羅老宇宙センターは、発射台と発射統制棟・総合組立棟・気象観測所・追跡レーダー・光学追跡装置など最先端の施設を備えている。ここで来月末に行われる羅老号の発射に続き、来年4月には羅老号の2回目の発射が予定されている。

 李柱鎭(イ・ジュジン)航空宇宙研究院長は「先進国入りを果たすためには人工衛星とロケット、発射台などの3つを備えることが重要だが、我々は15年という短い期間に不可能な成果を成し遂げた」と述べた。

 韓国政府は、羅老号の後継ロケット(KSLV-Ⅱ)を2018年までに韓国の独自技術で開発する計画だ。2段型の羅老号の1段目液体ロケットはロシアから導入したが、KSLV-Ⅱは1・2段ロケット全てを韓国の技術で開発する計画だ。また、2020年までに月探査軌道船を、2025年までには月探査着陸船を開発するなど、宇宙探査プログラムも定期的に推進していくという目標を立てた。

 古の武器専門家であり、走火の後続兵器である朝鮮時代の神機箭を復元した韓国航空宇宙研究院の蔡連錫(チェ・ヨンソク)博士は、「文献資料と考証を通じて確認した走火は、14世紀当時、どの国の武器にも引けを取らない世界最高水準のロケットだった。羅老宇宙センターは600年もの年月を乗り越え、ロケット大国、宇宙大国の希望を再び実現する前進基地としての役割を担うだろう」と述べた。

高興=李永完(イ・ヨンワン)

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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