バグダッド(CNN) イラク内務省当局者は12日、首都バグダッドのモスク(イスラム教礼拝堂)で同日、15歳少年が銃を乱射、手りゅう弾を投げ付け、4人が死亡、12人が負傷したと述べた。犠牲者の中には、イスラム教スンニ派統一会派「イラクの調和」代表で連邦議会議員のハリス・ウバイディ氏も含まれる。同氏は議会の人権委員会の副代表も務めている。
15歳少年のテロ攻撃は異例。駐留米軍は最近、反政府武装勢力が低年齢者を自爆攻撃に使う例が目立ち始めていると警告していた。少年の組織的背景は不明。
イラクでは、駐留協定に伴い米軍が6月末までに都市部から撤退するが、これをにらんだ武装勢力のテロ攻撃が多発している。
内務省当局者によると、少年はモスク外で同議員の警備員に発砲し、1人を殺害している。少年はこの後、手りゅう弾を金曜礼拝に参加する宗徒がいたモスク内に投げ込んでいた。徒歩で攻撃した少年は警備員との銃撃戦で射殺されている。犯行には消音装置付きの銃を使っていたという。
北部のキルキーク市近くでは最近、十代少年が米軍兵士とイラク警官に手りゅう弾を投げ付ける事件もあった。