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違法DM 郵便会社支店長ら2人逮捕へ 大阪地検特捜部

 障害者団体向けの割引郵便制度を悪用した郵便法違反事件で、郵便事業会社側が制度の適用要件を満たしていないのを認識しながら、違法ダイレクトメール(DM)の発送を了承した疑いが強まったとして、大阪地検特捜部は19日にも、同法違反容疑で新大阪支店(大阪市此花区)支店長と新東京支店(東京都江東区)の担当者の2人を逮捕する方針を固めたもようだ。

 関係者によると、新大阪支店長は平成20年9月、同支店に持ち込まれた違法DM約130万通について、低料第三種郵便物制度の適用要件を満たしていないことを知りながら、発送を認めた疑いが持たれている。

 このDMは、神戸市内などの障害者団体の定期刊行物と健康食品販売会社の商品パンフレットを同封。広告代理店「新生企業」(大阪市西区、現・伸正)が持ち込んでいた。正規料金との差額は約1億6000万円に上るという。

 一方、新東京支店の担当者は19年2月、障害者団体「白山会」(東京)の定期刊行物と大手家電量販会社「ベスト電器」(福岡市)の商品パンフレットを同封したDM約百数十万通の発送を認めた疑いが持たれている。正規料金との差額は約1億4000万円だったという。

 特捜部は、大量の不正DMが発送された背景に郵便事業会社側の関与があるとみて捜査。両支店の発送量が他支店に比べ極めて多かったことなどから、不正を認識しながら故意に見逃した疑いが強いと判断、決裁責任者2人の立件が可能と判断したとみられる。

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