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都議が団体認定口利き、個人口座に入金 障害者郵便不正(1/2ページ)

2009年5月14日3時7分

 障害者団体向けの郵便割引制度が企業のダイレクトメール(DM)広告の発送に悪用された郵便法違反事件で、大阪地検特捜部に摘発された自称・障害者団体「健康フォーラム」(東京都港区)側が、今年3月までの約1年半にわたり、元港区議で自民党の来代(きたしろ)勝彦・都議会議員(64)の個人口座に計36万円を入金していたことがわかった。

 来代都議は朝日新聞の取材に対し、同フォーラムが05年に障害者団体として認定される際に、港区に口添えをしたことも認めた。計36万円は政治資金収支報告書に記載しておらず、「処理が適切でなかった」と話している。

 特捜部の調べによると、健康フォーラムは、特捜部に逮捕されている同代表の菊田利雄容疑者(61)らが、障害者団体の定期刊行物を1通8円で郵送できる「低料第3種郵便物制度」を悪用するため、05年6月に区の認定を受けて設立。障害者団体としての活動実態はなかったとされる。

 来代都議によると、菊田代表は支持者の一人で、約20年来の知り合い。05年ごろ、「障害者団体の認定を受けたい。港区に口を利いてほしい」と頼まれた。設立にあたって、区側の担当者に電話で「支持者が認可の件で行くので、よろしくお願いします」と伝えたという。

 口座への入金は07年秋、菊田代表から「いずれ都議選もあって大変だろうから、寄付して応援したい。個人名義の口座番号を教えてほしい」と言われたのがきっかけだったという。直後の07年10月から毎月2万円が別のボランティア団体名義で振り込まれ、今年3月を最後にストップしたと、来代都議は説明している。

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