NATROMの日記

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2005-06-01 日本の幼児を救え!

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■日本の1〜4歳児の死亡率 先進国の3割増で「最悪」(asahi.com)

 長寿命を誇る日本だが、1〜4歳児の死亡率は先進国の平均より3割高く、実質的に「最悪」なことが厚生労働省の研究班の調査でわかった。原因ははっきりしないが、主任研究者の田中哲郎・国立保健医療科学院生涯保健部長は「小児救急体制が十分に機能していないのかもしれない。医師の教育研修なども含め、幼児を救う医療を強化する必要がある」と指摘する。

「日本の医療システムが優れているなんてトンデモナイ。1〜4歳児の死亡率は先進諸国中で最悪だ!専門家のコメントにあるように、小児救急体制が十分に機能していないのが原因なのだ!」などという意見がやっぱりあるようだ。実際のところ、日本の周産期死亡率は国際的にみて低い水準にある(死亡率が低いということは医療は優秀であるということ)。周産期の医療は良いが、幼児を対象とした医療は他の先進諸国と比較して不十分だということなのだろうか?そうではないということは、元記事からもわかる。

 年間の死亡率を10万人当たりで見ると、日本の1〜4歳児は33.0人で、ほかの13カ国平均より3割多く、米国(34.7人)の次に高い。米国は他殺(2.44人)の占める割合が大きく、この分を除くと、日本が最悪になる。最も低いスウェーデンは14.3人。

 病気別には、先天奇形や肺炎、心疾患、インフルエンザ、敗血症などが13カ国平均に比べ高い。不慮の事故は、平均とほとんど変わらなかった。

 ほかの年齢層の死亡率は、すべての層で13カ国平均より低く、全体では10万人当たり783人で、13カ国平均より15%低い。0歳児については340人で、13カ国平均の約3分の2で、スウェーデン(337人)に次いで低い。新生児医療の整備が大きいとされる。

1〜4歳児ではなく、0〜4歳児で比較してみれば、日本は先進国において平均以上の良い数字であることがわかるだろう。日本において1〜4歳児での死亡率が高いのは、よその国では亡くなってしまうような児が日本では1歳以上まで生きるからであろう。朝日の記者およびコメントした田中哲郎氏は、そんなことは承知の上で、あえて現在の小児救急体制が改善されることを願って、記事を書き、コメントしたのだと思いたい。

それにしてもスウェーデンの数字が良すぎるが、私には理由はわからない。小児医療が充実していることもあるのだろうが、この辺にヒントがあるように思う。