そんなことを考えながら、先日近所のショッピングセンターを訪れたときのことだ。少し前から地元自動車ディーラーが、店内の廊下を借りてクルマを展示するようになっていて、その日はマツダ販売店の番であった。
「マツダ2(デミオ)」と「マツダMX-5(ロードスター)」が置いてある。後者のスペック表を見て驚いた。その名も「マツダMX-5 NISEKO(ニセコ)」なのだ。
家に帰ってちょっと調べてみると、「ニセコ」はMX-5の1.8リッターモデルの1バージョンとして、2009年からラインナップに加わっている。隣国フランスやスイスのMX-5には「ニセコ」名はなく、イタリアのみだった。
マツダは昨年、フランスで
「6(アテンザ)」に「GINZA」という特別仕様を設定したことを本欄で紹介したが、今回はれっきとしたカタログモデルである。
実はこのイタリアにおける日本語車名ムーブメントには先人がいる。ずばり、ダイハツである。
2005年に「シリオン(ブーン)」のグレード名に「アキ」「ミオ」「カオリ」という名前を付けて売り出したのである。2008年には「マテリア(クー)」にも「ショウ」「タカ」「ヒロ」というグレード名が付いた。現在は、「トレヴィス(ミラジーノ)」と「コペン」を除くすべてのダイハツ車に「ショウ」「ヒロ」「タカ」が用いられている。
ボクとしてはマツダ、ダイハツにとどまらず、この勢いで他ブランドにも日本名が普及し、かつての米国系メーカーのイタリア/スペイン名に匹敵するブームに発展させてほしいと願っている。