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ウズベキスタンで今、韓流ブーム

韓国語の試験を受けているウズベキスタンの学生。今月3日、首都タシュケントの高麗人文化協会で韓国語を勉強するウズベキスタンの学生たちが試験を受けている。/写真=タシュケント(ウズベキスタン)=李竜洙(イ・ヨンス)記者

 「朱蒙(チュモン)、朱蒙」「チャン・ボゴ、チャン・ボゴ」

 ウズベキスタン人は食堂や商店、あるいは道端であっても、韓国人らしき人を見ると親しげに近づき、このように叫んだりする。最近、この地で放送された韓国ドラマが高い人気を集めたことから起きた現象だ。

◆韓国ドラマを繰り返し視聴  

 『冬のソナタ』(視聴率60%)に続き、『宮廷女官チャングムの誓い』や『朱蒙』は視聴者のリクエストで何回も再放送された。今月9日、首都タシュケントのチョルス市場で出会った商人カプールさんは、「朱蒙が苦難を乗り越え、国を建てる過程で見せた勇気と根性にはまった」と話した。

 1991年までソ連に属していたウズベキスタンは、しっかりとした番組制作能力を備えていないため、いまだにロシアから大半の作品を輸入している。しかし、現地に進出した韓国企業が自社の広告費の代わりに韓国ドラマの放映権を購入して現地のテレビ会社に譲渡したことで、韓流が本格的に広まった。

 暴力的で扇情的な作品の多い欧米のドラマに比べ、東洋の情緒を共有する韓国の作品はすんなりと受け入れられた。

◆主要9大学に韓国語学科を設置  

 韓流は韓国語学習へとつながった。タシュケントの韓国総合教育院は、もともとウズベキスタンに暮らす高麗人子孫にハングルを教えるため、1992年にオープンした。しかし、今は全受講生1370人のうち現地人の割合が58.5%と、高麗人(41.5%)を上回る。

 韓国語教育を必要とする人たちも、以前は韓国で就職しようという産業研修生らが多かったが、今は韓国留学を希望する学生らの割合が急増した。韓国総合教育院のキム・ジョンソク院長は、「主要9大学に正式に韓国語学科が設置され、韓国語の授業を行う大学も24校に増えた」と話した。

◆大宇自動車が韓流の源  

 しかし、ウズベキスタン人にとって「韓国へのあこがれ」は数本の韓国ドラマに由来するわけではない。大宇自動車や甲乙紡績など、90年代に当地に進出し、韓国製品の素晴らしさや韓国人の勤勉性を知らせた韓国企業の努力が、現在の韓流の下地となったと見なすのがより正確だ。

 大宇自動車の工場は現在ウズベキスタンの所有になり、ここで生産されるティコ、マティズ、ネクシアなどはウズベキスタンの道路にあふれている。ウズベキスタン人が大宇自を「国民車」と呼ぶのも無理はない。

タシュケント(ウズベキスタン)=李竜洙(イ・ヨンス)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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