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西松建設の調査報告書要旨西松建設が15日公表した内部調査報告書の要旨は次の通り。 【海外裏金問題】 西松建設は約10年前から、東南アジアでの海外工事に関連して裏金を捻出していた。きっかけは1998年にマレーシアのグループ会社の清算手続きを表面化させないため、香港にペーパー会社を設立、架空発注で捻出した裏金で資金提供をしたことだった。 ペーパー会社などを利用した不正取引の総額は合計約9億円。タイでの工事の架空発注や米国での不正取引などもある。 使途不明は約4億7000万円で、2002年以降に約3億3000万円が国内に持ち込まれた。(裏金の運び役で、外為法違反罪などで起訴された)元海外事業部副事業部長は1億4000万円前後を着服したと推測される。 こうした巨額の裏金が発覚しなかった大きな原因は、海外事業を“聖域化”させたことにある。 【政治献金問題】 94年の政治資金規正法改正で政治家個人への企業献金が禁止されたため、西松建設は95年8月下旬、政治団体をつくり政治家個人の政治団体などへの献金を画策。 国沢幹雄前社長は、設立した政治団体には社員が寄付するが、その社員には寄付額を超える特別賞与の支給を決定。95年、「新政治問題研究会」を設立した。 政治献金の趣旨として「受注活動を妨害しないでほしい」という消極的理由もあったと述べる者もいた。 98年、資金を分散して目立たないようにするため、もう一つの政治団体「未来産業研究会」を設立。どの議員にいくら献金するかは、政治団体ではなく西松建設が決定した。社内の意思決定は国沢前社長が独断で行っていたもようだ。 両団体は政治資金パーティーも収入源にしたが実体はなく、昼間に本社近くのホテル会議室を借り、社員数名で簡単な食事を取っただけだった。 95−05年の特別賞与の支給総額は約11億円、2000年以降のパーティー券の売り上げは約5000万円に上り、両団体には税金などを除く約5億9000万円が入ったと推定される。 不平分子がからくりを口外するのではないかとの危機感などから、両団体は06年に解散した。 一連の行為は巧妙に仕組まれた脱法行為で、極めて悪質との評価を受ける。一部役員が独断専行で会社を支配していたという、上場企業とは信じ難い個人商店的経営が行われ、そうした暴挙を制止すべき役員らが誰も声を上げず、茶坊主となって違法行為を消極的ながら推進していた事実を真摯に反省するべきだ。 【特別支出金】 特別支出金は、対外的に支払先などを説明できない支出で、使途秘匿金として税務処理。04−08年度までの5年間で計約26億円に上る。実質的には国沢前社長が単独で独自の基準で支出を決定していた。 主な使途は、近隣対策費や民間でのリベートなど。慣行とされてきたが、合理的理由がなければ支出を正当化できない。 【原因と再発防止】 ごく少数での根回しなどで重要事項が決定されており、コーポレート・ガバナンス(企業統治)体制に大きな問題点が多々あった。「会社の常識が社会の非常識」という事態に陥っていた。コンプライアンス(法令順守)意識の欠如も原因だ。 再発防止のためには、取締役会の強化などが必要。パーティー券購入を含む政治献金を今後一切禁止する。
(5月15日21時43分)
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