『祝!できちゃった結婚』という本を書くにあたって、50人以上のできちゃった結婚をした人に会った。アンケートだけの人も含めれば200人以上のデータを採った。
それ以前に、保育園に入ると半分くらいのお母さんができちゃった結婚だったりする。できちゃった再婚の人もいた。それがきっかけになって本を書いた。
半分というのは多い方かもしれないけど、公的なデータでも4組に1組ができちゃった結婚ということになっている。さらにブライダル関係者に聞くと3割以上、もしかしたら4割ぐらいじゃないか……とのこと。
年齢的には22〜24歳くらいの、生物として出産に適した年齢が多いくて、全できちゃった結婚の中で3〜4割を占めている。さらにもうちょっと上の25〜27歳も多くて、20代が半数以上を占める。その次が30代で、実は10代は10%もいないくらい。
ある先生によると、42〜43歳くらいを境に、それより上が「百恵世代」で、それより下が「聖子世代」なんだとか。自分の好きなことをやっていく、周りも「自分が好きでやるならいいじゃん」というノリが聖子世代で、普通に結婚して子供を産んで……というのが当たり前と思っているのが百恵世代。
だから今の30歳以下はできちゃった結婚を恥ずかしいと思う感覚がわからない。そんな風に今はできちゃった結婚のハードルがすごく低くなっている。
あるできちゃった結婚をした人は「決断を下すまで人生で一番濃い2週間を過ごした」と言っていた。2人とも大学を出て就職したばかりの5月のことだったそうで、2人とも冷静に真剣に2週間話し合ったのだとか。
特に彼の方が「とても自信がない」ということだったので、「じゃあ諦めましょう」という話に一度なった。でも奥さんが病院を予約して、いざ病院の前まで行ったら「やっぱり嫌だ」と思った。そこで「彼が嫌なら、自分で実家に戻って1人で育てよう」と覚悟を固めた。
彼にそう言ったら「どこかでオレの遺伝子を受け継いだ子供が育っていくのを知らずにいるのは耐えられない」ということで、また振り出しに。2人でどうしよう……と悩んでいた。
そこにたまたま実家のお母さんから電話が来た。めったに電話なんかかけてこないお母さんなのに「どうしたの?彼と喧嘩でもしたの?」「うん、ちょっとね……」「子供でも出来たの?」と一発で当てられたらしい。
「今は相談中だからまた後で」と電話を切ったけど、5分後にまたお母さんから電話が掛かってきた。「さっき話を聞いてからウキウキしちゃってしょうがないのよ!私が育ててあげるから産んじゃいなさい!」って。
それで彼も腹をくくったというか肩の荷が下りたというか、「じゃあ結婚しよう」ということに。彼女の実家に挨拶に行ったら、お父さんにぶん殴られるかと思いきや「いいから!いいから!コール・ミー・グランパ〜!」って陽気に迎えられた。
今、そのご夫婦は2人目も生まれて幸せに暮らしている。