赤や青の色鮮やかな装束をまとった農耕馬が独特の鈴音を鳴り響かせながら新緑の田園地帯や町中を練り歩く岩手の初夏の風物詩「チャグチャグ馬コ」が13日、盛岡市などで行われた。
薄曇りの中、早朝から集まった約100頭の馬は法被姿の子どもらを乗せ、滝沢村の鬼越蒼前神社を出発。行事名の由来となった「チャグ、チャグ」という鈴の音とともに約15キロ離れた盛岡八幡宮(盛岡市)を目指した。
江戸時代、田植えで疲れた馬の無病息災と五穀豊穣(ほうじょう)を農家が祈願したのが起源とされ、国の無形民俗文化財に指定されている。
沿道は家族連れらでにぎわい、馬に乗って笑顔で手を振る子どもたちに「かわいい」などと盛んに声援が送られた。